「働き方改革」が医療にも波及、"追い風銘柄"に要注目

特に期待の分野はコレ!

写真はイメージ:chombosan / PIXTA(ピクスタ)

 昨年スタートした政府の「働き方改革実現会議」は、一億総活躍社会の実現を掲げる安倍政権の構造改革の柱と位置づけられる。いわば、安倍政権のシンボル的な政策である。

 これまでのわが国のサービス産業は、過剰なサービスへの要求が就業者に過大な負荷をかけるという構造だった。このような日本型サービスは、職場環境の劣悪化にも直結してきた。医療分野も例外ではなく、過労死などの問題が浮上していた。

医療現場は非効率の温床

 病院などの医療現場は知識集約型の職場であり、医師など優秀な人材が集結している。しかし、実際の医療現場は非効率の温床である。病院などを支える新薬開発などの医療産業の現場も同様だ。働き方改革を受けて、医療分野でもドラスチックな改革が始まっている。

 高品質な医療サービスで定評のある聖路加病院は、土曜の外来の大幅な削減を打ち出した。これは過剰労働について労働基準監督署による立ち入り調査が行われたことと無関係ではなかろう。これまで、医師の仕事は、『聖域』という考え方もあったが、現在では通用しなくなっている。

 労働時間を圧縮しても従来と同様のパフォーマンスを得るためには、効率化する以外に方法はない。このため、医療現場や医療の関連市場での効率化要請は一段と高まっている。他方、高齢化や少子化のなかで医療需要は増加するものの、保険収入は減少するという状況が続く。2018年は診療報酬と介護報酬のダブル改定が控えており、両制度の抜本的な見直しが迫られている。

 医療は皆保険制度の継続のために、財源の見直しが不可欠となっている。このため、医療の効率化に直結するアウトソーシング企業のビジネス機会は一段と拡大しよう。

 医療のアウトソーシングの裾野は広い。病院や診療所業務のなかで医療以外の分野では過半がターゲットとなる。また、わが国は医療費における薬剤費の比率が世界的に高く、製薬産業の効率化のためのアウトソーシングの重要性も一段と高まっている。

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