100円で買える投信の有効な投資法とは?

100円ずつ買う投資家はまずいないが・・・

鈴木 雅光
100円投資の有効なやり方とは?(写真:kai/PIXTA)

 投資信託の最低購入金額を引き下げる動きが広がっている。従来、投資信託といえば「1万円」が最低購入金額だったが、インターネット証券会社、インターネット銀行を中心に1000円からの積立が可能になり、この5月からは楽天証券、SBI証券が100円から購入できるようにした。しかも積立買付だけでなく通常買付も対象になる。

 楽天証券の取扱予定銘柄数は約2200本で5月27日からサービス開始。SBI証券の取扱予定銘柄数は約2400本で5月25日から通常買付が、7月初旬から積立買付が可能になる。従来1万円だった最低購入金額が100円まで下がれば、投資信託に対するハードルは大きく下がる。

 投資信託の最低購入金額が100円以上1円単位にまで引き下げられたことで、どんなことができるようになるのだろうか。まさか、毎月100円ずつ積み立てることで資産形成しようなどと考える人は、いないだろう。

 毎月100円を30年間積み立て、年平均5%リターンで運用できたとしても、最終積立金額は8万3226円にしかならない。つまり、毎月100円ずつ積み立てるというのは、一種のセールスプロモーション的な物言いであり、現実的にはほとんど無意味、ということになる。

 「いやいや、100円しか積み立てないのではなく、毎月1000円で10銘柄に分散投資するんだ」という意見もあるだろう。そこで仮に毎月の積立金額を1000円にして、30年間、年平均5%リターンで積立投資を続けたとしても30年後の最終積立金額は83万2259円だ。100円積立よりはましだが、それでも資産形成といえるような額ではない。それに、「100円ずつ10本のファンドに分散させる」ことが、どこまで可能なのかという点に疑問が残る。

 10本のファンドに分散させるということは、分散投資効果を得るのが目的のはず。しかし、1000円である程度の分散投資効果が得られるようなポートフォリオを組むことは可能なのか。おそらく、毎月1000円ずつ投資信託の積立投資をするような人は、投資信託はおろか投資そのものの初心者だろう。そのような人が、10本のファンドで分散投資効果が得られるポートフォリオをきちんと構築するのはかなり大変な作業といってもよい。

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