「大きく儲けて小さく負ける」は奥が深い

多くの投資家は利食いが早すぎる

田渕 直也
儲けられるときに儲けておかないと後で必ず苦しくなってくる(写真:Pitiya/PIXTA)

  このコーナーは「投資心得」と銘打っているので、今回は少し「心得」めいたものを書いてみたい。

 まずは、ちょっと大雑把な問いになるが、投資で成功を収めるために何が一番重要であろうか。相場の先行きをできるだけ正確に予測することだろうか。

 もちろん、相場の先行きを正確に予測できればそれに越したことはない。だから多くの投資家はどうすれば予測の精度を高められるかに心血を注いできた。だが、残念ながらどれだけ努力しても予測の精度はほとんど上がらないのが現実だ。そもそも、ただ漠然と「予測の精度を上げる」ことを目指すのは見当はずれといっていいだろう。

 そうではなく、本当に焦点を当てるべきは、「相場の中で比較的精度の高い予測ができる部分はどこか」を見つけ出すことなのだ。その点については、いずれまた触れるとして、ここでは予測の精度は簡単に引き上げられないという前提で、その先を考えてみよう。

 予測があてにならないとすれば、投資では儲かったり損したりするのが普通ということになる。そういう勝ち負け入り乱れた状態でなおかつ長期的に成果を上げるためには、儲かるときには大きな利益を出して、損するときには損失を小さく抑えることが何としても必要となる。当たり前のことを言っているように聞こえるかもしれないが、私はこの点こそが、長期的な投資成績を左右する極めて重要なポイントだと思っている。そして、それさえクリアできれば、予測の精度がたいして良くなくても、投資の成果はかなり改善するはずだ。

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