あれから3年、経産省お墨付き「GNT銘柄」その後の株価

スケジュール=6/19の週の話題

古庄 英一
経産省が選定した「グローバルニッチトップ企業」はいわばお墨付きを得た企業だったが、はたしてその後の株価は……(撮影:今井康一)

 経済産業省が輸出主導で世界的な寡占力を発揮していると“お墨付き”を与えた「グローバルニッチトップ(GNT)100」選定企業。発表から3年3カ月が経過したので、うち上場26銘柄の値動きを調べてみた。相場では、好業績の中小型株が物色されて相対的にモメンタム(勢い)が目立つので、さぞやGNT銘柄が牽引しているのだろうと考えた。

 そもそも経産省が2013年10月に公募して集まった281社(大半が非上場)の中で、識者が世界的な寡占力(世界シェア10%以上)といった一定の基準に沿って100社を選んだ。GNT企業は、国内拠点中心の生産体制で雇用を生み出しつつも海外展開を進めるという“優等生”に与えられた称号だと言える。独自路線の研究開発型メーカーが大半で、しかも地方拠点のオーナー系が目立つ結果となった。

 GNTという”お墨付き”が与えられると事業展開に弾みがついて新たな輸出振興の担い手になるし、さらにGNTを目指す企業が出てくるとの意図がある。上場26社の中には、当初から決算説明資料などIR面でPRに用いるところもあり、株式マーケットでも大いにアピールする材料となっている。

 さて、個別に値動きを調べるため、5年単位の月足・週足チャートを活用した。発表された14年3月の月間高値と比べて、6月14日午前の終値がほぼ同水準あるいは下回る「期待外れ」が6銘柄あった。東洋炭素(5310)、東京鐵鋼(5445)、日本製鋼所(5631)、アイダエンジニアリング(6118)、ジェイテクト(6473)、フルヤ金属(7826)だ。『会社四季報』夏号の最新予想などを参考に株価推移を見通すと、反発しても小幅上昇どまりといったところ。逆張りする魅力は乏しそうだ。

 一方で、発表された時点から大幅高の「出来すぎ」は4銘柄あった。5倍以上にハネ上がった扶桑化学工業(4368)。テイカ(4027)とTOWA(6315)、日特エンジニアリング(6145)は3倍超になった。いずれもトランプ相場の到来で急続伸した。足元の13週移動平均線との上方乖離率を見ると本格的な調整が入ってもおかしくない銘柄もある。高値づかみしないように様子を見たい。

残り銘柄に福?

 そこで「期待外れ」と「出来すぎ」を除いた「上値余地あり16銘柄」の中からモメンタム(勢い)の持続が見込まれる銘柄だけを絞り込んでみると……発表時点から3年3カ月で株価が倍化したのがセーレン(3569)、フロイント産業(6312)、エスペック(6859)、オプテックスグループ(6914)の4銘柄。いずれも値動きが軽く、個人投資家が好物色する小型材料株だ。為替動向が会社想定レートより円安で推移すると業績上振れ期待が台頭するから高値圏からさらに上放れしそうな期待を抱かせる。

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