RIZAPより凄いぞ!四季報で見つけたM&A駆使する新興企業たち

あれから20年、79冊読破した男の「深イイ話」(109)

渡部 清二
M&Aや提携を次々繰り出すライザップ(RIZAP)だが、探せばもっとすごい企業も(写真はファミリーマートとのコラボ企画発表会での瀬戸健社長=右)

 読破したばかりの『会社四季報』2017年2集(夏号)から気になった話題をお伝えするインプレッション企画の第2弾。前回は、全体や業種別の業績など定量的な話が中心だったが、今回は読破から感じたテーマやキーワードなど定性的な話である。

 私は四季報を読破する際に、目につくキーワードをノートに書き留めるようにしている。それらのキーワードが今回の夏号ではどれほどの企業で出てきているのか、その数を四季報オンラインの検索機能で調べてみた。今回は【特色】欄に出てくるものや、「中国」や「米国」といった国名のキーワードは除いている。

 右表がその結果で、この数字はキーワードごとに何社の企業の四季報コメントにその言葉が出てきているかを表している。ただし正確性については数え間違えの可能性もあることをあらかじめご了承いただきたい。これを見ていただくと「M&A」というキーワードが1位にあがっている。M&A(エムアンドエー)とは、英語の「merger(合併)and acquisition(買収)」の略で、企業の合併や買収の総称だ。夏号を読んでいても非常に目立つキーワードだなと感じていただけに納得の結果である。

 M&Aは国内に限らず世界レベルで活況だ。6月8日付日本経済新聞は「世界の海外M&A、リーマン後で最高」という見出しで以下のような内容を報じていた。

・国連貿易開発会議(UNCTAD)の発表によると、2016年の世界の海外M&A(合併・買収)の総額は8686億ドル(約95兆円)で前年比18%増加した。多国籍企業によるM&Aが加速しており、世界的な金融緩和で資金調達が容易になったことなどを追い風に、買収によるシェア拡大を目指す企業が増えている。

・2016年の海外M&Aの総額は1990年以降で3番目の規模で、リーマン・ショック前の07年以来9年ぶりの高水準。個別案件では、ビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)による英SABミラーの買収が1015億ドル(約11兆円)と最大で、ソフトバンクグループによる英アーム・ホールディングスの買収など大型案件が相次いだことが総額を押し上げた。

 この記事にあるように、M&Aが世界的に活況なのは日本やスイスのマイナス金利をはじめ世界的な低金利によって資金調達が容易になったことが最大の要因と考えられる。ただし日本の場合は低金利だけではなく少子高齢化に伴う「国内市場の飽和」という固有の要因も見逃せない。

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