衆議院選、今回は「選挙は買い!」にならない

政権交代があってもなくても…

清水 洋介
衆議院選挙が行われるが、選挙後の見通しどころか選挙自体が混沌とした様相を呈している(撮影:梅谷秀司)

 10月相場が始まったが、相変わらず堅調ながらも上値の重い相場展開となっている。確かに、北朝鮮問題や米国の資産圧縮、利上げの影響などが懸念されるところではあるが、基調は強含みだ。ただ、日銀短観にもみられるように、個々の企業は業績についてそれほど楽観的な見方もしておらず、株式市場も楽観的になりすぎると痛いしっぺ返しを食らうということもありそうだ。

 米国の利上げや資産圧縮が決して「金融引き締め」ではなく、あくまでも「通常モードへの回帰」であることは理解しているのだが、低金利に慣れた個人ローン市場などで過度な警戒が示される可能性もある。やはり、自動車ローン金利の上昇などには敏感に反応することになるのだろう。

 そして、日本市場でもいつまでも「過度な金融緩和」が続くワケでもないので、金融緩和の「出口」などが取りざたされることになりそうだ。特にこれまで大胆な金融緩和と「アベノミクス」がセットで語られることも多く、アベノミクスに対する期待や「神話(?)」が崩れるということになると、これまでの上昇相場が崩れるだろう。

「買い」とはならない理由

 衆議院が解散され、総選挙となったが、「選挙は買い」という発想もここでは抱かない方が良いのではないかと思う。これまでの「選挙は買い」というパターンは閉塞感があったところに、何かが変わるという期待がある選挙であるか、もしくは現状の追認となるような選挙の場合でも「変わらない」ということが期待されて「買い」となる。そのような観点からすると、今回のように混沌としている選挙の場合は、はっきりと方向が示されるまではいったん売りで対処することになるのではないかと思う。

 しかも、日経平均自体は高値圏にあり、9月末の配当や権利を取った人も、利益が出ているものが多いのではと思われ、利益を確保する売りが出やすい状況でもある。さらに、解散したにもかかわらず、候補者自体が決まっていない状況なのであるから、どの政党が、誰がどのような政策をとるのか、選挙後に何が起こるのかが全く見えない状況では、株式相場の方向もかなり不透明と言わざるを得ないだろう。

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