活況のIPO、上場後に上がる銘柄の共通点

人の好まない道に勝機あり!?

岡村 友哉
(撮影:風間仁一郎)

 2017年度も上半期を終えた。その上半期の終盤に上場してきたIPO(新規公開)銘柄がマーケットで盛り上がっている。なんといっても、9月22日上場のPKSHA Technology(3993)が凄い!初値は公開価格2400円の2.3倍で5480円。この時点で時価総額はいきなり700億円、東証マザーズ市場の上場銘柄中いきなりトップ10にランクインした。

 その後も勢いは止まらない。上場翌週の先週は、ストップ高2発を含む連日の上昇で、週間上昇率は60%とマザーズ上場銘柄でトップ。さらに週初の10月2日(月)も15%高、終値10770円で高値引けした。気付けば初値の2倍近い株価になっており、時価総額は1376億円とマザーズの時価総額ランキング4位に上り詰めている。ちなみに、順位が1つ上のそーせいグループ(4565)の時価総額は1595億円。そーせいの背中が見えている・・・。

 PKSHAは、AI(人工知能)のアルゴリズム(言語解析、画像認識、深層学習等)を開発し、ライセンス販売している設立わずか5年のベンチャー企業だ。AIの第一人者として著名な松尾豊氏(東京大学大学院工学系研究科特任准教授)の研究室出身者が立ち上げた企業としても注目は高かった。

 また、上場時にAIの技術分野における共同研究締結先のトヨタ自動車が「親引け」(発行済み株数の3%に相当する38万3300株)したことでも話題になった。「有名なファンドが買った」「著名投資家が買った」といった事実を材料に、その何倍もの提灯買いが付くのが株式市場。「トヨタが買った」で提灯が付くのも必然だろう。

 PKSHAを筆頭に、直近IPO株の一角が人気化している。先週28日に上場したロードスターキャピタル(3482)、29日上場のマネーフォワード(3994)も大幅高で上場来高値を更新。実力派IPO、本格派IPOへの買い注文には、投機の個人の買いだけにとどまらない迫力を感じる。ただ、これはあくまで直近IPOの一角の話。その他の直近IPO株も総じて上がっているわけでもない。

 下半期入り後も買われているPKSHAなどはまだ上場したばかり。新鮮味があるというのが共通点である。あとは、PKSHAやマネーフォワードはIPOとしての注目度が高かったが、公開規模が大きかったことで「上場初日に初値が付いた」という共通点もある。

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