青天井圏入りの日本株、ここからの投資戦略

目線は早くも来期の増益率へ

瀬川 剛
2015年6月には、日経平均は場中で2万0900円台をつけた(撮影:今井康一)

 10月4日は「証券投資の日」。日本証券業協会が1996年の10月4日に、証券投資への興味・関心の引き上げを狙って始めた。

 当時、日経平均は前日の3日から9日まで5営業日連続で下落(マイナス2.2%)、翌年の10月3日(この年の4日は土曜日)には、国鉄民営化の“トリ”として放出されたJR東海(9022)の売り出し株の18%が売れ残ったことが判明するなど惨憺たる状況で、市場には「凍死の日」と揶揄する声が広がった。

 揶揄が怨嗟に変わったのは98年、前月に勃発した「LTCMショック」が尾を引いて株価は暴落を続け、10月9日に日経平均は1万2879円とそれまでのバブル崩壊後の安値を記録した。

 今年は、10月3日に東証1部の時価総額が630兆円(普通株式ベース、発行済み株数ベースでは632兆円)と、過去最大に膨らむ中で「投資の日」を迎えることとなった。協会は元より多くの市場関係者にとって喜ばしい、「投資の日」に相応しい日になったと言えるだろう。

 日経平均が年初来高値を抜けてきたことで、今後は次の節目といった類の話が頻出することになりそうだ。多くの人が節目(終値ベース)として意識するのは下表の①、②であろう。

 特に、②はバブル崩壊後の戻り高値であるし、適当な感じがするので、これを注目と唱える向きがわんさか出そうな気がする。しかし、②の時価総額は382兆円に過ぎず、足元のそれは65%上回っている。また、05年に東証はTOPIXの算出に関して浮動株基準を採用することを決めた。06年7月以降のTOPIXは浮動株基準を基に算出されており、これを適用していないものを旧TOPIXとして算出・公開している。つまり06年7月以降のTOPIXとそれ以前のTOPIXは違うものなのである。

 上記のように②の旧TOPIXを足元の旧TOPIXは大きく上回っている。②を節目という市場関係者がいたら、「あ~そうですか」と聞き流して、何ら問題はないだろう。アメリカにかなり遅れを取ったが、日本株もすでに「青天井」に入ったのである。

ページトップ