テーマ型ファンドが長期投資に不向きな理由

高実績を上げ続ける例はほぼ皆無

鈴木 雅光
(写真: chombosan / PIXTA)

 投資信託のラインナップの中に「テーマ型ファンド」というのがある。恐らく、個別銘柄投資をしている方なら、何となく親近感を抱くのではないだろうか。テーマ型ファンドは、おもに株式市場で話題になっているテーマを設定し、それに関連した銘柄でポートフォリオを構築する投資信託のことだ。

 テーマとは、たとえば「IoT」「自動運転」「AI」「フィンテック」などが挙げられる。こうしたテーマが株式市場で騒がれていても、個別銘柄となると何を買えば良いのか、今一つはっきりしないときもある。そうした際に、この手の投資信託を少し買っておいて様子見をし、テーマが本格的に株式市場で話題になり、関連する個別銘柄が動き始めたらそちらにシフトしていく、というような使い方が考えられる。

テーマ型ファンドは「つなぎ」と考えるのが正しい

 したがって、テーマ型ファンドはあくまでも「つなぎ」という程度に考えるのが正しい使い方であって、これで長期投資をするのは止めた方が良い。というのも、過去に話題となったテーマ型ファンドで、今も高実績を上げているものは、ほぼ皆無だからだ。

 まずは論より証拠。このファンドの運用実績を見れば一目瞭然だ。ファンドは、大和投信が1999年9月から設定・運用している「デジタル情報通信革命」である。

 ファンド名を見て「懐かしい」と思った方もいらっしゃるのではないだろうか。このファンドが設定されたのは、まさにインターネットの黎明期。「ITが産業革命を引き起こし、世の中が大きく変わる」と、大いに期待された時期でもある。

 こうした時代背景の中で、当時の投資信託会社は次々にIT関連ファンドを立ち上げた。その時、とても話題になったのが、ここで取り上げている大和投信の「デジタル情報通信革命」と、もうひとつは、ファンド名を失念してしまい恐縮だが、ジャーディンフレミング投信投資顧問のファンドだったことを記憶している。

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