だらだら相場で現れるソーサーボトム

プラットホームが目印に

株式投資ではトレンドの変化を早めにつかむことが何より重要です。かつて本欄で代表的な反転シグナルとして「ダブル型」と「ヘッド&ショルダーズ型」を解説しましたが、今回はソーサー型を紹介したいと思います。現在のようにだらだらと右肩下がりが続いたり、底練り期間が長い相場環境では、むしろこうしたパターンのほうが出現する可能性は高いかもしれません。

ソーサーボトムも株価の大底圏で出現するリバーサルフォーメーション(ソーサートップは天井圏)で、その形がコーヒーカップの「受け皿(saucer)」に似ているためにそう呼ばれています。日本では「なべ底型」と表現されています。

実際のチャートで説明しましょう。図は福井を地盤に岐阜、愛知の3県に76店の郊外型ドラッグストアーを展開するゲンキー(2772)の週足チャートです。

2010年4月に1470円でひとまず天井をつけた株価は、目だった反発もないままだらだらと8月安値の1012円まで下落します。ここで小さなマドをあけて反発、下降トレンドラインはブレイクするのですが、横ばいトレンドに変化しただけでそれから数カ月は悪材料も好材料も出尽くしたといった感じで日柄調整を続けます。そして底練りを経て、ごく緩やかに下値を切り上げる上昇トレンドに転換し、3月の東日本大震災での急落が逆に刺激となって、上昇トレンドに一変します。

ソーサーボトムの最大の難点は、何をもって完成とするかわかりにくい点です。ダブルボトムやヘッド&ショルダーズボトムの場合は、ネックラインという明確な基準があるのですが、ソーサーボトムの場合はだらだらとした上昇となるためわかりにくいのです。

実はソーサーボトムで重要視されるのは「プラットホーム」と呼ばれる短期の保ち合いです。チャートではわかりにくいのですが、今年2月から3月にかけての部分がそれにあたり、ソーサーボトムの完成は、このプラットホームの高値を上回った段階と認識されています(上図では3月高値1480円を上回った4月第1週)。

また、重要なのは出来高と併せて見ることです。底練りから上昇に転じたころからじわじわ増加し、プラットホーム形成の初期とプラットホームの高値突破時にさらに増加するのが特徴とされています。
 

■ワンポイント知識■
 V字底は別名「スパイクボトム」と呼ばれ、これも底打ちシグナル。好材料が飛び出したときや仕手の初動に現れる買いが買いを呼ぶパターンだ。その逆がスパイクトップでショック安などで現れる。

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