新シリーズ「こういう株を探しましょう(その1)」

「2・4」ショックにも逆行高のポラテクノ

昨年5月の日経平均株価1143円安の日を「5・23」と呼ぶが、前週4日の東証マザーズ市場は「2・4」ともいうべきレベルの惨状だった。マザーズ指数は一時、昨年来でも最大となる14%安を記録。終値でも前日から87.30ポイント値下がりした。松井証券の公表する信用評価損益率は同日、昨年来で最悪のマイナス16%台を記録した。某ネット証券の関係者によれば、「2・4」の追い証(追加証拠金)発生件数は「5・23」より多かったそうである。

 そんな「2・4」に、豪雨に逆らって値幅制限上限のストップ高水準まで上昇した銘柄がある。同じ新興株市場でもジャスダック上場だが、新潟・上越市に本社を置くポラテクノ(4239)だ。脚光を浴びるゲーム株でもバイオ株でもなく、ご存知ない投資家の方も多いかと思う。

新潟の企業で、セクターは「化学」だし、いい意味でのローカル感と地味さで“日陰”に置かれてきた銘柄である。実際、2年前などは1日の出来高がゼロなんて日もあった。それが今年に入って、出来高急増とともに株価も急騰。昨年末には769円だったのに対し、今年2月には1704円の高値をつけた(10日終値1355円)。

 同社は日本化薬の子会社で、偏光フィルムの製造が主力。高い耐久性が求められる車載用途や液晶プロジェクター用途で実績が多い。業績も好調そのもので、ありがちな「円安だから」ではなく、「出荷数量の増加」を理由に売り上げを伸ばしている。1月末には通期見通しの上方修正も発表済みだ。

「来期や再来期は?」と先を見据えても、自動車の安全部品として搭載が進むとされる「車載カメラ」向けが有望だ。日本電産の永守重信社長が1月の2013年第3四半期累計(4~12月期)決算後の記者会見で、「車載事業で来期にかけて、1社から2社買収する必要がある」との見識を明らかにしていた。あくまでも私見だが、永守氏が買いたいのはポラテクノのような会社ではないかとすら感じられる。

「こういう株を探しましょう」の本題に戻りたい。新年入り後の逆行高で、昨年末に比べて2倍になったポラテクノの株価。それでも業績修正後の予想1株当たり利益(82.02円)を基にはじいた株価収益率(PER)は16倍台である。許容範囲の水準と思えないだろうか。逆にいえば、1カ月前は8倍台だったわけだ。ヒジョーに割安だったのである。

流動性の高い銘柄、先物が存在する指数(日経平均)などは、EPSの上昇分を数日、ときには数時間で織り込んでしまう。一方で、ポラテクノのような中小型株はEPSの拡大に株価が追いつくまで、たっぷりと時間を要する。なぜなら注目度が低いからであり、先物が存在しないからである。ローカルだろうが、人気が低かろうが、外国人の持ち株比率が低かろうが「だからどうした!?」の精神で、ポラテクノのような株を探しましょう!
(おしまい)

(毎週火曜日に掲載)

株式コメンテーター・岡村友哉
株式市場の日々の動向を経済番組で解説。大手証券会社を経て、投資情報会社フィスコへ。その後独立し、現在に至る。フィスコではIPO・新興株市場担当として、IPO企業約400社のレポートを作成し、「初値予想」を投資家向けに提供していた。

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ポラテクノ (4239)

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