待望の新テーマ「ロボット」が来た!

サイバーダイン上場で買われる関連銘柄は?

写真を拡大
生活支援のためのロボットスーツ「HAL」

2月19日にCYBERDYNE(以下、サイバーダイン)の東証マザーズ上場が承認された(上場予定日3月26日)。「サイバーダイン」、この社名を聞いたことがある投資家は多いことだろう。メディアでもよく取り上げられてきたほか、「今年のIPO(新規株式公開)候補」などといった予測で毎年のように名前が挙がっていた会社でもある。

サイバーダインは2007年に大和ハウス工業(1925)と業務提携し、翌年には第三者割当増資を大和ハウスが引き受けた。某証券会社のアナリストが当時、同社について「出資したサイバーダインの成長に期待できる」とわざわざレポートに記したほどだった。

サイバーダインは、ロボットスーツ「HAL」を開発した筑波大学発のロボットベンチャー。同社のIPO承認をきっかけとして、新興株市場に新たな物色テーマ「ロボット」が誕生したといえる。ロボットといっても、マジンガーZやガンダムではないし、猫型ロボットのことでもない。同社が手掛けるのは、人のための生活支援ロボットだ。

足の不自由な人の「立ちたい」「歩きたい」という思いに応える下肢用、小型で軽量感のある単関節用などが開発されている。人間が体を動かすときには、脳から筋肉へ神経を通して信号が送られている。この生体信号を感知して、装着者がまるで自分の脚で歩いているかのような形で自立運動をサポートするのだ。

事業としては未知数。2014年3月期も、売上高で約4.6億円、最終損益は同6.5億円の赤字見通しでの上場となる。ただ、なんだかすごい未来を予感させるビジネスモデルである。そのポテンシャルの高さから、上場当日には投資家が熱狂するともいわれている。

実際、上場承認の翌日20日には、その前哨戦であるかのように「ロボット」関連株が活況となった。同日に買われた銘柄は、ロボット関連で動く株として是が非でも覚えておきたいところだ。

値幅制限上限のストップ高水準まで上昇したのが菊池製作所(3444)だった。同じく装着型のロボットを開発しているが、本業は金型メーカー。ロボットはサイバーダインと同じ介護用で、訪問介護でのベッドから風呂までの移動作業などを支援する。

「ロボットスーツ」はサイバーダインが商標登録しているため、同社では「マッスルスーツ」と銘打つ。その他ストップ高した感応度の高い銘柄は、ロボット分野の研究開発を進めているセック(3741)、人間搭載型の2足歩行ロボットに軸受を提供した実績があるヒーハイスト精工(6433)だった。

サイバーダインと直接の取引関係があるのは、ハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)だ。ロボット向けの精密減速機を手掛けており、サイバーダインが公開した有価証券届出書の「買掛金」の相手先として上場会社で唯一同社の名前が記載されていた。

これらの銘柄はいずれもジャスダックに上場する小型株である。ハーモニックを除けば、“超小型株”ともいえる銘柄群。ロボット関連株は、株式市場にはびこるロボット、“アルゴリズム”に目をつけられることもないだろう、きっと・・・。

(おしまい)

(毎週火曜日に掲載)

株式コメンテーター・岡村友哉
株式市場の日々の動向を経済番組で解説。大手証券会社を経て、投資情報会社フィスコへ。その後独立し、現在に至る。フィスコではIPO・新興株市場担当として、IPO企業約400社のレポートを作成し、「初値予想」を投資家向けに提供していた。

ページトップ