DTSは組み込み系システム2社を連続買収、中計達成が射程圏へ

4月に横河ディジタルコンピュータとアートシステムを子会社化

山内 哲夫
買収、分社化など、この4月に業容を変えるDTS

 金融や通信向けのソフト開発に強い情報サービス大手、DTSは連続買収で4月から組み込み系分野を拡大。2016年3月期に720億円とした中期経営計画の売上高目標が射程圏に入った。

 DTSは、2月28日に横河ディジタルコンピュータの株式90%を横河電機から取得し、子会社化することを発表した。2月18日に買収を発表したアートシステムとともに4月1日に株式を取得し、業容を一気に拡大することになる。

 連続して買収したのは、ともに組み込み系のシステム開発会社。横河ディジタルコンピュータはインサーキットエミュレータというテスターの数字をチェックする検証機器分野でトップクラスの実績を持ち、自動車や放送分野が伸びている。DTSが目をつけたのも、この車載分野の成長性だ。160人近い組み込み系のエンジニアを擁し、年商は33億円(13年3月期)規模。引き続き10%は横河側が保有し、取引関係も維持する。

 一方、18日に完全子会社化を発表したアートシステムは医療機器分野で強い実績を持つ。年商は7.8億円(13年3月期)。こちらも組み込み系の人材を70人規模で持つため、今回発表の横河ディジタルと合わせ、組み込み系の人員は400人体制となる。

 同じ4月1日には、関西支社(大阪市中央区)と中京支社(名古屋市中区)の情報サービス事業を分社化、DTS WESTとして新発足させる。顧客密着の提案を推進するとともに、意思決定の迅速化も図る。

 今14年3月期の業績は主力の銀行向けのシステム更新が本格化しており、組み込み案件も着実に伸びている。増強を図った営業人員を中心に人件費の増加はあるものの、これをこなして、売上高620億円(前期比1.6%増)、営業利益41億円(同2.4%増)などとする会社計画からは上振れしそうだ。来期は、買収子会社分も乗り、売上高700億円の大台が見えてきた。子会社の利益貢献は、のれん代もあり新年度では期待できないが、早期に統合効果を出す同社のグループ経営の実績からみて、中期では利益面での成長も十分期待できそうだ。

(百万円) 売上高 営業利益 経常益 純利益 1株益(円) 1株配(円)
連本2013.03 61,039 4,003 4,095 2,177 91.6 35記
連本2014.03予 63,200 4,350 4,400 2,340 98.4 30 - 32
連本2015.03予 70,000 4,650 4,700 2,480 104.3 30 - 35
連中2013.09 30,821 2,077 2,111 1,123 47.2 15
連中2014.09予 33,000 2,150 2,180 1,160 48.8 15

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