日経平均大幅続伸、ウクライナ問題好転でリスクオフ巻き戻し

大引けは176円高だが、売買代金は連続の2兆円割れ

3月5日、東京株式市場で日経平均は大幅続伸。ウクライナ情勢をめぐる懸念が後退したことで、リスクオフの巻き戻しが進んだ。写真は都内で昨年12月撮影(2014年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 5日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅続伸した。ウクライナ情勢をめぐる懸念が後退したことでリスクオフの巻き戻しが進み、日経平均は午前の取引時間中に節目の1万5000円に接近する場面があった。

ただ、7日発表予定の米雇用統計などを見極めたいとの思惑もあり、1万5000円を上抜けるほどのエネルギーはなかった。薄商いも続いており、東証1部の売買代金は1兆9386億円で、昨日に続いての2兆円割れとなった。

一時はロシアとウクライナの間で武力衝突する可能性も懸念されていたが、ロシアのプーチン大統領が「武力行使は完全に最後の手段となる」と述べたことで、衝突への恐怖感が和らいだ。前日の欧米株は大幅上昇し、東京市場でも朝方から幅広い銘柄が買われた。

もっとも、先行きには不透明感が残っている。SBI証券・シニアマーケットアナリストの藤本誠之氏は「ロシア株が暴落したことを受けてプーチン大統領が拳をいったん下ろしただけで、問題が根本的に解決したわけではない」と指摘。ソチで7─16日にかけてパラリンピックが開かれることにも触れ、「パラリンピックが終わったタイミングで危機が再燃する可能性もある」と語った。

概ね堅調な値動きだった日経平均だが、大引けにかけては先物主導で上げ幅を縮小し、結局1万4900円割れで取引を終えた。市場関係者からは「次の材料が出ない限り節目を抜くのは難しい。特に海外要因ではなく、日本固有の材料が必要だ。来週の日銀金融政策決定会合でサプライズがあれば上値を試しそうだ」(国内証券)との声が出ていた。

個別銘柄では、ABCマート<2670.T>が続伸。4日に発表した2月の既存店売上高が前年同月比11.3%増と好調だったことを評価した。このほか、上野動物園近くで中華レストランを展開する東天紅<8181.T>と、フランス料理の老舗店である精養軒<9734.T>がそろって上昇。上野動物園のジャイアントパンダのシンシンに発情兆候が認められたことで、赤ちゃんパンダが誕生すれば動物園を訪れる人が増えるとの思惑から買いが先行している。

一方、富士重工業<7270.T>が軟調。同社は4日、2014年3月期の連結当期利益予想を2210億円から1920億円に引き下げると発表した。防衛省が戦闘ヘリコプターの調達を途中で打ち切ったことで国を相手に民事提訴していたが、東京地裁が2月28日に請求棄却の判決を出したため、特別損失として297億円の貸倒引当金を計上する。

東証1部騰落数は、値上がり1110銘柄に対し、値下がりが516銘柄、変わらずが160銘柄だった。

(梅川崇)

日経平均                                      
 終値              14897.63               +176.15
 寄り付き            14905.95               
 安値/高値           14897.63─14992.19     
                                                                
 TOPIX                                    
 終値             1212.9                 +8.79
 寄り付き           1218.51                
 安値/高値          1212.82─1223.41       
                                                                
 東証出来高(万株)       199797                 
 東証売買代金(億円)     19386.82

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