新規上場のトレックスセミコンは公開価格割れ、新興市場では今年初

初値4480円、終値でも公開価格5000円を下回る

会社四季報編集部
この3月にはコイル一体型"micro DC/DC"コンバータとしては初の昇圧タイプを開発

 4月8日に東証ジャスダックに上場したトレックス・セミコンダクターは、4600円で初日の取引を終えた。9時21分についた初値は4480円と、公開価格(5000円)を下回った。割安感から10時過ぎには4950円まで上げる場面もあったが、買いは続かず、後場に入って4700円を挟んだ値動きが続いていた。

 今年これまでに新規上場した13社で初値が公開価格を下回ったのは、東証1部に上場した日立マクセル(6810)ジャパンディスプレイ(6740)、同2部上場の丸和運輸機関(9090)とほかにもある。だが、市場から吸収する資金額が比較的小さい新興市場(ジャスダック、マザーズなど)では初めてだ。新興市場で公開価格割れたのは、12年12月に東証マザーズに上場したUMNファーマ(4585)までさかのぼる。

 同社については、ジャスダック銘柄でも市場での吸収金額が大きいことから、初値上昇は厳しいとの指摘は出ていた。ただ新興市場での公開価格割れを受け、昨年から続いてきたIPO投資の人気に陰りが見られたとの声も出そうだ。

 同社はアナログ電源IC製品の開発、製造、販売会社。売り上げの大半をアナログ電源ICが占めている。特別清算した旧トレックス・セミコンダクターのアナログ電源ICに関する事業を引き継いで1995年に設立した。

 ファブレス経営を標榜するが、付加価値の高い組み立て工程はベトナム生産子会社で手掛けている。中国や台湾、シンガポール、イギリス、米国などに営業拠点を持つ。価格競争が激化しており、高付加価値の製品開発が当面の課題となっている。

 前14年3月期は車載や産機向けにアナログ電源ICが拡大。企画段階からのコスト分析や生産の効率化など合理化も徹底しており、増収増益を見込む。調達資金は開発力の強化や情報システム構築費用などに充当。比較銘柄はサンケン電気(6707)新日本無線(6911)など。

[上場月日]4月8日        [市場]JQS
[本社]〒104ー0033 東京都中央区新川1ー24ー1
電話03ー6222ー2851 http://www.torex.co.jp/
[社長]藤阪知之(70歳)[従業員]309名[設立]1995年
[業種]電気機器(電子部品・産業用電子機器)

(百万円) 売上高 営業益 経常益 純利益 1株益(円) 1株配(円)
単11.3 9,339 -468 -465 -849 -37,083 0
連12.3 9,160 41 3 -129 -56.4 0
連13.3 8,600 566 444 191 83.7 1500
連14.3予(分) 9,720 1,410 1,410 1,410 533.7 40
連15.3予 9,900 1,480 1,480 1,480 560.2 40

注) (分)は株式分割 13年12月1対100

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