今週の米株は安定推移か、大きな懸念材料見当たらず

今週の米国株式市場は大きな懸念材料が見当たらず、安定的に推移しそうだ。投資家の不安心理の度合いを示すとされるシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ・インデックス(VIX指数)<.VIX>は23日、2013年3月以来の低水準となる11.36で引けた。

[ニューヨーク 25日 ロイター] - 今週の米国株式市場は大きな懸念材料が見当たらず、安定的に推移しそうだ。投資家の不安心理の度合いを示すとされるシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ・インデックス(VIX指数)<.VIX>は23日、2013年3月以来の低水準となる11.36で引けた。

これは投資家が先行きに大きなリスクを見込んでいないことを示しており、特にS&P総合500種<.SPX>は同日、終値で過去最高値を更新した。

通常動きが鈍くなる夏を目前に控え、現在のムードを大きく揺さぶりそうな事象が見当たらない中、一部アナリストはVIX指数が一段と低下する可能性もあると指摘する。

インタラクティブ・ブローカーズLLC(コネチカット州)の首席マーケット・アナリスト、アンドリュー・ウィルキンソン氏は「修正の可能性がないわけではないが、現時点で人々が脱線するような事態を考えていない」と指摘。「人々は1桁のボラティリティに戻りつつあるではと考え始めているのではないか」と述べた。

大きな懸念材料が見当たらないとする根拠はこれだけではない。

S&P総合500種・E─mini先物<ESc1>の出来高は先週、20日を除き、過去1年間の1日あたり平均152万枚を下回った。

中国経済の減速懸念にもかかわらず、米株式市場が上昇したことも理由だ。最近の小型株に対する売りも和らいだもようで、小型株のラッセル2000指数<.TOY>は先週、週間ベースで2.1%上昇した。

TDアメリトレード(シカゴ)のチーフ・デリバティブズ・オフィサーのJ・J・キナハン氏は「VIX指数がこれほど低水準となっているのは、今年に入って市場がそれほど大きく動いていないことも一因だ」と指摘する。実際、S&P総合500種は年初来で2.8%高にとどまっている。

確かに、ボラティリティの欠如が過剰なリスクテーキングにつながりかねない、と一部アナリストは指摘しており、ニューヨーク連銀のダドリー総裁とダラス地区連銀のフィッシャー総裁も最近、同様の懸念を表明している。

ナショナル・セキュリティーズ(ニューヨーク)の首席マーケット・ストラテジスト、ドナルド・セルキン氏は「VIX指数が低下すればするほど、市場の買い過ぎの様相が強まり、何らかの後退に対してぜい弱となる」と警戒する。

しかし、ビスポーク・インベストメント・グループのアナリストらは、ボラティリティの欠如は外為市場やコモディティー市場でも見られると指摘している。

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