小売り企業の第1四半期決算が良好なら、相場は一段上昇へ

6月下旬から本格化する決算発表に注目

=「株式ウイークリー」編集長 藤尾明彦

 6月第3週の日経平均株価は、一大イベントである米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過した後に、3月戻り高値1万5312円を小幅に上回って引けた。第4週以降、明確に上抜ければ反転上昇トレンドへ回帰したという確度が高まる。

 日本株の反発を後押ししたのは米国相場で、主要株価指数のうち出遅れていたナスダック総合指数が、約3カ月ぶりに年初来高値を更新した。同指数はハイテク、インターネット関連銘柄を中心に構成されており、ハイテク株比率の高い日経平均や、ネット株が多い東証マザーズ指数とも連動性が高い。

消費増税による落ち込みは想定ほどでもないとの見方が有力だが…(4月増税直後のイオン幕張新都心店、撮影:今井康一)

 国内に目を転じると、6月下旬に発表予定の成長戦略は、事前の期待値が低く、「失望」は織り込み済み。株式市場に与える短期的な影響は中立であろう。

 注目は2月期決算の多い大手小売り企業が、6月下旬から7月上旬にかけて発表予定の第1四半期(3~5月)決算だ。すでに月次動向などで消費税増税の落ち込み度合いは軽微と伝えられているケースもあり、夏以降の明るい展望につながるような内容であると、相場の一段上昇を牽引するであろう。

 やや気掛かりなのはドル/円相場の上値が重い点だ。相変わらず米国の10年長期金利は2.5%前後で低迷しており、日米金利差が広がりにくいことから円安進行は期待しづらい。そのため、ジリジリと値を切り上げる形で、心理的フシ目の1万6000円を目指す展開が予想される。

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