日本ケミコンらコンデンサーメーカーに価格カルテルの疑い浮上

日本ケミコン、ルビコン、ニチコン、パナソニック、NECトーキン、日立化成など日系メーカー10社程度に立ち入り調査

島 大輔
日本ケミコンにも公取委の立ち入り調査の入った

 「立ち入り調査が入ったことは事実。真摯に調査に協力したい」(日本ケミコン)

 主にPCやテレビ、車載用途などに使用される電子部品、アルミ電解コンデンサーとタンタル電解コンデンサーを生産するメーカーに対して24日に行われた、公正取引委員会の立ち入り調査。同部品の価格について、値上げの時期や幅を事前に話し合うなど価格カルテルを組んだ独占禁止法違反の疑いが持たれている。

 今回立ち入り調査が入ったのは、アルミ電解コンデンサーで世界シェア12%を占める日本ケミコンや同9%のルビコン、タンタル電解で同13%のニチコン、そのほかパナソニック、NECトーキン、日立化成、エルナー、松尾電機など、日系メーカー10社程度。(世界シェアは日本エコノミックセンター調べ、12年度)

 アルミ電解、タンタル電解系のコンデンサー業界は近年、数量、価格の両面で厳しい事業環境に見舞われた。これまで売上高の半分近くを占める主要用途だったPCや薄型テレビ向けは、最終製品の販売低迷によって需要が減少。また、台湾メーカーなど低価格を武器とするアジア勢との競争も激化している。

 こうした背景から、国内勢の売上高は年々減少。経済産業省の生産動態統計によると、アルミ電解コンデンサーの国内生産金額は10年の1710億円から13年は1101億円(35%減)、タンタル電解は10年の276億円から13年は196億円(28%減)と、いずれも大幅に減っている。しかも、電力代の高騰によるアルミの原材料価格上昇が重なり、各社の収益環境は非常に厳しい。

 仮に独占禁止法違反に該当する行為が確認された場合、排除措置命令とともに、対象商品の違反期間中(最大3年間)の売り上げについて一定率の課徴金が課せられる。なお、製造業の大企業の場合、課徴金の率は10%が目安となる。

 「通常は半年以上かかる」(公正取引委員会)という独占禁止法違反の調査。日本のみならず、米国、中国当局も同様の調査を進めており、調査結果次第では日本ケミコンなど電子部品メーカーにとっては大きな痛手となる可能性がある。

(百万円) 売上高 営業利益 経常益 純利益 1株益(円) 1株配(円)
連本2014.03 113,962 4,933 4,304 3,315 22.3 0
連本2015.03予 118,000 5,200 4,800 3,500 21.5 0
連本2016.03予 120,000 5,500 5,100 3,700 22.7 0 - 2
連中2013.09 54,680 2,428 1,890 1,409 9.9 0
連中2014.09予 59,000 2,400 2,300 1,700 10.4 0

記事中の会社を詳しく見る

日ケミコン (6997)

ページトップ