6月景気ウオッチャー調査で反動減薄らぐ、先行き家計関連が悪化

ガソリンの高騰により車への出費を抑える傾向も

7月8日、内閣府が発表した6月の景気ウォッチャー調査では、景気の現状判断DIが47.7で前月比2.6ポイント上昇し、2カ月連続の上昇となった。都内で6月撮影(2014年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 8日 ロイター] - 内閣府が8日に発表した6月の景気ウオッチャー調査では、景気の現状判断DIが47.7で前月比2.6ポイント上昇し、2カ月連続の上昇となった。ただ横ばいを示す50の水準を3カ月連続で下回った。企業動向関連と家計動向関連が上昇、雇用関連が低下した。

2─3カ月先を見る先行き判断DIは53.3で、前月比0.5ポイント低下。3カ月ぶりの低下となった。50の水準を3カ月連続で上回った。

内閣府は、景気ウオッチャー調査の判断の表現を「景気は緩やかな回復基調が続いており、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減の影響も薄れつつある」に変更した。

詳細を見ると、6月の現状判断DIは2か月連続で上昇したとはいえ、その上昇幅は5月より小幅となった。

家計動向関連DIと企業動向関連DIは、消費税率引き上げ後の駆込み需要の反動減が幅広い分野で和らいだことなどから上昇したが、ウオッチャーの声は様々だ。

「化粧品の売上が6月は前年並みに戻った店舗が出てきている。また、高額品のジュエリーなども回復しており、買い控えも徐々になくなってきている」(近畿=百貨店)との声がある一方で、「4月の消費税増税の影響は徐々に薄らいできており、商談数も回復してきているが、ガソリンの高騰により車への出費を抑える傾向にあり、点検、整備、事故修理などの売上は伸びないのが現実」(北関東=乗用車販売店)など、まちまちの様子。

企業関連では、製造業の上昇がわずかとなっている。「輸送用機器関連は日本では消費税増税による減速が想定内に落ち着き、世界的には引き続き堅調に推移している。電子機器関連も4Kテレビ・モニター市場の拡大が期待され、堅調に推移している」(中国=非鉄金属製造業)との声もあるが、「販売量はまずまずであるが、原料価格、運送費、電力料金などのコストが大幅に上がってきている。また、それに対する価格転嫁が十分にできていない」(東海=化学工業)とのさえない動きもある。

雇用関連DIは、一部で求人の増勢に一服感がみられたことなどから低下した。「建設業、製造業、派遣業などは増加しているが、卸売業、小売業、飲食業、宿泊業などで減少しており、業種間のばらつきがみられる」(近畿=職業安定所)といった状況。

6月の先行き判断DIは3か月ぶりに低下した。

先行き判断DIについては、引き続き消費税率引上げ後の駆込み需要の反動減の影響が薄れていくことや夏のボーナスが増加することへの期待などがみられる中で、企業動向部門および雇用部門で上昇したものの、家計動向部門では一部で反動減からの回復テンポが緩やかになると見込まれることなどから低下した。

駆け込み需要が大きかった自動車関連では「消費税増税による販売の落ち込みは、夏のボーナス時期には前年並みに回復すると予想されているが、現在はその兆しはない。消費回復が9月以降になるようであれば、上期は厳しい状態になる(四国=乗用車販売店)との声もある。  また百貨店からも「地方都市では夏期賞与の増額などの話題も少なく、可処分所得の増額は見込めないため、慎重な消費行動はしばらく継続する(北関東=百貨店)といった慎重な声がある。

(中川泉 編集:内田慎一)

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