見えてきた!9連騰後の日経平均はここまで下押す

急落パターン?浅い調整? サイコロジカルラインで分析すると……

 20日に発表された7月29、30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が早期利上げの可能性を示唆するタカ派的な内容だったことから、外為市場で円安が進み、日経平均株価は21日、3週間ぶりに1万5500円台に乗せた。この段階で日経平均株価は9連騰。2013年12月17~30日に9営業日連続で上昇して以来の連騰記録となった(ちなみに最長記録は1988年2月10日~27日の13連騰、9連騰はそれに次ぐ記録)。

 こうなると気になるのが「過熱感」である。過熱感を計るテクニカル指標にはいくつかあるが、今回のような「連騰」といった場合によく使われるのはサイコロジカルライン分析である。サイコロジカルラインは、当日を含む過去12日間に前日比で株価が上昇した日が何日あったかを数え、上昇した日の割合によって買われすぎか売られすぎかを判断しようというもの。計算式にすると「上昇した日数÷12日×100」となる。「75%(9日)以上」だと買われすぎ、「25%(3日)以下」は売られすぎと判断する。

 下のチャートは日経平均株価の日足とサイコロジカルラインを並べたもの。以前、月足のサイコロジカルラインを使って売られすぎの水準であることについて話したが、その時は4月安値が底値だったことを見事に示してくれたのを皆さんはご記憶だろうか(記事はこちらえっ、日経平均チャートでは先月末が買い場だったって!)。

 今回はどうだろう。サイコロジカルラインを見てみると、9連騰ということからわかるように、株価は買われすぎとされる水準の75%を上回る83.33%(10勝2敗)まで上昇している。

また過去の例を見ると、
① 4月3日の場面(A)ではサイコロジカルラインが75%以上に達した後、日経平均株価は4月11日の安値をつけるまで値下がりが続いた。
② 6月4日~9日までサイコロジカルラインが83.33%の水準に高止まりしていた局面(B)や、7月2日に75%に達した場面(C)では、25日移動平均線の手前か、あるいはそれを割り込むところまで反落した。

 さて、今回はどうなるか。高値を更新して反落? 更新できずその手前で反落? それとも4月のケースのように大きく下落してしまうのか。手掛かりとなるのは、移動平均線と株価の位置関係だ。4月、6月、7月の局面を比べてみると、確かにサイコロジカルラインは同じ危険水域にあるが、4月の時点では株価は移動平均線より下に位置し、下降トレンドとなっているが、6月と7月は、株価のほうが移動平均線より上にあり、上昇トレンドを形成しているのがわかる。

 こうした状況から今回のパターンは、25日移動平均線が下向きに変化するような値幅を伴う下落にならないかぎり、6月か7月のパターンとなるのではないだろうか。ということはすなわち、仮に高値を更新できずに反落したとしても、下げ止まった後に再び高値を更新する可能性があることになるのだ。

 もちろん、過熱感など無視して高値更新を続けることも考えられるが、上昇トレンドに起きる買われすぎは、「利益確定のポイント」とはなっても、「トレンド転換のポイント」ではない、と言っていいだろう。

講師=福永博之/日本勧業角丸証券(現みずほ証券)、楽天経済研究所を経てインベストラストを設立。代表を務める。テクニカルアナリストとしてメディアへの出演、コメントなど多数。

 

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