米ゼロ金利、「相当な期間」変更めぐり議論
=FOMC議事要旨

次回FOMCで、利上げ開始時期に関する表現を変更する可能性も

10月8日、フォワードガイダンス変更の是非をめぐり活発な議論が交わされたことなどがFOMC議事要旨で分かった。写真はイエレン米FRB議長。ワシントンで9月撮影(2014年 ロイター/Gary Cameron)

[ワシントン/ニューヨーク 8日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が8日公表した9月16ー17日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、金利の道筋を示すフォワードガイダンスに関して活発な議論が交わされた。

複数の当局者は、ゼロ金利政策について「相当な期間」適切としている部分が投資家に誤った印象を与えかねないと懸念を表明し、より経済データに基づく形に改めるべきだと主張していた。

議事要旨はフォワードガイダンスについて「現在の『相当な期間』の文言は、(ゼロ金利を維持する)コミットメントと受け止められ、(政策決定が)指標次第ではないと誤解される可能性があるとの懸念が上がった」としている。

フォワードガイダンスに関する踏み込んだ議論が交わされた形跡がうかがわれ、早ければ今月28ー29日の次回FOMCで、利上げ開始時期に関する表現を変更する可能性もありそうだ。FRBは2008年12月以来フェデラルファンド(FF)レートをゼロ近辺にとどめている。

FOMCの見通しよりも緩やかな利上げペースを市場が予測しているとの懸念も上がった。議事要旨は「低金利のシナリオに投資家が固執している可能性があり、市場試算によるFFレートの見通しは、大半のFOMC参加者の想定より低く見積もられているかもしれない」としている。

FRBは結局、9月会合後の声明で、量的金融緩和に伴う資産購入プログラムの終了後も現在の超低金利状態を「相当な期間」にわたって維持するとした3月以来の文言を維持した。資産購入は今月終了する。

議事要旨は、複数の参加者がガイダンスを経済指標と結びつけることを好んだ、と指摘。ただ、文言を変更すれば「コミュニケーション面でのリスクが生じる」とし、「FOMCの政策見通しに関する意図せぬシグナルを送らないようにするため、注意が必要になるだろう」とした。

ドル高に言及

利上げをめぐる市場とのコミュニケーションのあり方が話し合われた一方で、ドル高や物価上昇率の伸び悩み、欧州やアジアの経済減速に対する懸念も示された。これらは、FRBが現行の緩和的政策を維持する要因となる。

「2─3人(couple of)」の参加者は、ドル高が米経済の一部に悪影響を及ぼし、長期的なインフレ期待が若干低下するかもしれないと指摘した。

TDセキュリティーズの調査・戦略部門副責任者、ミラン・マルレイン氏は「FRBは世界の成長モメンタムが減速し始める中、ドル高が国内経済に及ぼす潜在的な影響への注目を高めている」と指摘した。

議事要旨によると、一部FRB当局者はユーロ圏のさえない成長率やインフレ率に言及。複数の当局者は「中国か日本の経済成長減速、もしくは中東かウクライナにおける予期せぬイベントが同様のリスクをもたらすかもしれない」と指摘した。

LPLフィナンシャル(サンディエゴ)の投資ストラテジスト、アントニー・ヴァレリ氏は「春以降のインフレ率低下やドル高は注目に値し、FRBの利上げが想定よりも遅くなる可能性を意味しているかもしれない」と述べた。

議事要旨の公表を受けて、これまで12週続伸しているドル指数<.DXY>は上昇幅を圧縮した。米長期金利の指標となる10年債

*内容を追加します。

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