続落か、反騰か? 過去パターンから今後の相場を読む!

月初からの大幅安で、岐路に立つ株式市場

前回連載で述べたように、10月は「波乱」の月となっている。売り急がなければならない大きな要因が特に見当たらないにもかかわらず、売りが止まらない状況もあった。いわゆる「リーマンショック」と言われた2008年の急落時は、金融機関への疑心暗鬼が大きな売り要因となって世界的な株価の暴落につながった。ただ、今回は金融機関への不安は、欧米のみならず新興国でも生じておらず、これほど大きな下落となった理由を探すのが困難な状況である。

 あらためて、これまでの「売り要因」と「買い要因」を整理してみよう。

17日終値が月初から7%の下落となる1万4532円となるなど、日経平均株価は「荒れる10月」となっている(撮影:尾形文繁)

10月初めからの日本株下落は、「円安一服」が一因だと言われる。16日には、1ドル105円台まで円高に振れた。月初に為替が1ドル=110円をつけたことによる達成感に加え、日銀短観で「円安が中小企業の業績を圧迫している」と報じられたことなどが円売り要因となったという。円高が進行したことで、輸出企業を中心に売りが膨らんだとの見方だ。

 しかし、当初は「為替が円高に振れたから手仕舞い売りが出た」と言っていたものが、先週末あたりになると「エボラ出血熱の影響が懸念されて売られている」とまことしやかに解説されていた。「エボラ出血熱」の影響であれば、米国で感染者が出た時点で大きな下落となるはずだ。また、目先では航空会社などへの影響は懸念されるものの、今の段階では米国の個人消費などに大きな影響を与えているとも思われない。

 欧州の景気鈍化、金融緩和政策への失望で欧州株が大きく売られたことなど、世界経済の先行き不安が株価下落につながっているとの見方もある。しかし、その割にはドイツ国債が買われすぎている。さらなる金融緩和を催促しているということなのだろうが、一方でスペイン国債やイタリア国債が売られすぎている。「地政学リスク」に関しては、ウクライナ問題も中東問題も膠着感が強まっており、特にここで売り急ぐ理由には当たらない。

 そうなると、やはり、ファンド筋の目先の需給調整が世界的な株安を招いた要因と言うことになりそうだ。

ここからは買い場?

先週から発表が本格化している米国の企業決算は、これまでのところ大半が「好調」だ。そうなると米国の早期利上げが懸念されるが、それも来年中ごろからというのが大方の見方。あえて売り急ぐ理由にはならないため、「買い要因」と考えて良いだろう。

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