予想外のGDPマイナス成長で消費増税延期ダメ押し

12月の改定値待たずに先送りを決定した安倍政権

岡田 晃
予想外のGDPマイナスの「主犯」は?(写真は愛知・大口町にあるオークマの本社工場、撮影:梅谷秀司)

 内閣府が17日朝に発表した7~9月期の実質GDP(国内総生産)速報値は前期比0.4%減、年率換算で1.6%減と、予想外のマイナスになりました。これで4~6月期(年率7.3%減)に続き2期連続のマイナスです。

 発表前の市場予想の平均は年率換算2%程度のプラスでした。最も低い予想でも0.8%で、マイナスを予想していたエコノミストはいませんでした。4~6月期は消費増税直後で大きく落ち込んでいたのですから、これと比較してのマイナスはまったくの想定外でした。

 それだけにショックは大きく、同日の株価は大幅に下落しました。2期連続マイナスで消費税の再引き上げの決断はありえません。消費再増税延期にダメを押す形となりました。

 では、なぜ誰も予想しなかったマイナス成長になったのでしょうか。GDPを構成する主な項目ごとにみると、最もウエートの大きい個人消費が前期比0.4%増(年率換算では1.5%増)とプラスになったものの、低い伸びにとどまりました。

  また、住宅投資、設備投資はマイナスになり、各分野で4月の消費増税後の需要停滞が長引いていることを裏付けました。輸出も前期比で1.3%増加(年率換算5.3%増)しましたが、円安の割には物足りない数字です。

 ちなみに四半期のGDP成長率は通常、「前期比」で表されます。前の四半期に比べて何%増加したか減少したかを示します。今回の7~9月期なら4~6月期に比べての比較です。その3カ月間ごとの比較を年間ベースに換算したのが「年率換算」で、景気の程度を判断する際はこの数字のほうがわかりやすいでしょう。

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