オプティム、上場後初となる中間決算発表から読み解く将来性

新クラウドサービス好伸し今期通期計画は利益上振れ?

山内 哲夫

オプティムは11月19日から、月額500円で296誌の雑誌が電子書籍で読める「タブレット使い放題サービス」を開始した

 10月22日に東証マザーズに新規上場したオプティム(3694)。11月14日には、上場後初となる今2015年3月期の中間決算を発表した。その決算内容を読み解くと、今期の通期業績は、前期立ち上げ段階だったクラウドデバイスマネジメントサービスが黒字化し、会社計画から上振れしそうだ。

 情報端末を管理するソフトウエアを提供し、ライセンス料などを収益源としているオプティム。モバイル端末向けクラウドサービスを積極展開しているほか、定額料金でのソフトや電子書籍の使い放題サービスも行う。

 中間期(14年4~9月期)の決算内容は、売上高9.1億円、営業利益1.8億円と好調だった。会社の通期計画である営業利益2.9億円(前期比2.6倍)に対し、63%近い進捗。目安となる進捗率50%を大きく上回っている。前上期の数字は非開示だが、前期の通期営業利益1.1億円を上期時点で上回っているだけに、好調ぶりは明らかだ。

 会社側は、通期見通しを据え置いた理由として、下期に中期的な収益化を見込んだ研究開発投資を行うためとした。ただ、投資の大半は人材への投資であり、折からのエンジニアの人手不足もあり、菅谷俊二社長は「人が採れるかどうか。遅れれば(上方)修正をすることになる」と業績上振れに含みを持たせている。下期偏重のビジネスモデルのため、投資タイミングのずれ込み次第で上振れへの期待はさらに大きくなる。

 オプティムの好調な業績を支えているのは、前期に立ち上げたクラウドデバイスマネジメントサービス事業だ。スマホやタブレットなどのビジネス利用に必要な企業ごとの設定管理を一元的に行い、業務の効率化を支援するサービスで、同社の主力サービスだった遠隔操作などのサービスに比べ、事業の幅も広い。特に前上期は費用が先行した部分が強く、全体の営業利益も上期は赤字だったようだ。それが、今期は順調に拡大、黒字化している。仕入れコストがかかるモデルでもないため、損益分岐点を超え黒字を積み上げる段階に入り、下期の拡大も見込めそうだ。

電子デバイス管理の関連特許にも強み

 積極的な知財戦略も同社の特徴だ。関連特許の取得に意欲的で、スマホなど電子デバイスの管理技術の特許では、パナソニックやシャープに次ぐ位置にあると胸を張る。大株主に名を連ねるNTT東日本などとも取引は古く「フレッツ簡単セットアップ」やリモートサポートサービスなどで実績を重ねている。

 11月19日には、定額制の電子書籍サービス「タブレット使い放題サービス」のスタートも発表。月額500円で、『週刊東洋経済』や『プレジデント』、『週刊プレイボーイ』など準新刊中心に人気雑誌296冊が読み放題となるサービスを開始している。家族共有アプリやネットプリントサービス、端末保証サービスなども盛り込み、これまで他社で解約の多かった読み放題サービスとの差別化も打ち出している。従来サービスの技術を応用したため、目立ったコストも発生していないというだけに、こちらの費用増も限定的で、中長期では期待も大きそうだ。

記事中の会社を詳しく見る

オプティム (3694)

ページトップ