ユーロ圏の消費者物価がマイナスに転落の意味

物価上昇率は「経済の体温計」

岡田 晃
(写真:Imasia)

 EU(欧州連合)統計局が7日に発表した2014年12月のユーロ圏消費者物価指数(速報値)は前年同月比0.2%の下落となり、波紋が広がりました。マイナスとなったのは2009年10月以来5年2カ月ぶりです。当時はリーマンショック後の景気最悪期だったので、物価面からは、その頃に近い経済状態にまで落ち込んだともいえます。

 前月(14年11月)の同0.3%上昇から一気に0.5ポイント落ち込んだのも驚きでした。先進国の消費者物価が1カ月でこれほど大幅に低下することはそうあることではなく、欧州景気の低迷を浮き彫りにしました。

 ユーロ圏の消費者物価は09年に一時、マイナスに落ち込んだ後、11~12年ごろには3%のプラスまで回復しましたが、その後は再び、伸びが急速に鈍化しました。13年2月には2%割れ、同年10月に1%割れとなり、14年もさらに低下が続いていました。

 そして今回、ついにマイナスへ転落したわけです。このままでは物価下落が長期化するおそれがあります。ユーロ圏はまさにデフレの瀬戸際に立っているのです。

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