失業率の高さから世界を揺さぶる欧州経済を理解しよう

債務危機脱出後に一段と悪化

岡田 晃
ギリシャは再び、欧州の“火薬庫”になってしまうのか(写真:Imasia)

 このところ欧州経済にとって節目となる出来事が相次いでいます。22日にECB(欧州中央銀行)が量的緩和に踏み切り、25日にはギリシャの総選挙が実施され、緊縮策放棄を主張する急進左派連合が勝利しました。これら一連の動きは欧州の景気低迷長期化が背景にあります。それを最もわかりやすい形で表しているのが失業率です。

 EU(欧州連合)統計局によりますと、最も新しいデータである2014年11月の失業率はユーロ圏全体(15年1月ユーロ導入のリトアニアを除く18カ国)で11.5%でした。中でもギリシャは25.8%(10月分、11月は未公表)、スペインは23.9%とズバ抜けて高くなっています。

 ほぼ4人に1人が失業者という状態であり、雇用情勢の深刻さを物語っています。しかも25歳未満に限るとスペインが53.5%、ギリシャが49.8%という、信じられない高さです。

 さすがにドイツは5.0%と低い水準にとどまっていますが、フランスでも10.3%、イタリアは13.4%と、10%を超えています。25歳未満ではフランス25%台、イタリアも43%台に達しており、どの国でも若者の失業率の高さが際立っています。

 失業率というと、米国の数字がよく注目されます。同国は直近で5.6%(14年12月)。リーマンショック後の最も高かったときでも10.0%(09年10月)でした。ちなみに日本は直近で3.5%(2014年11月)。ピーク時でも5.5%(09年7月)だったので、これらと比べると、欧州の失業率がいかに高水準かがわかるかと思います。

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