国内勢の外国株投資が過去最高、主役は公的年金と個人

GPIFや3共済の買いか=アングル

ロイター
2月9日、国内投資家による外国株投資が活発化している。財務省の統計によると、国内勢の対外株式投資額が足元で過去最高の勢いを示している。主役は公的年金や個人投資家だ。写真は、東証の株価ボード、2013年撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 9日 ロイター] - 国内投資家による外国株投資が活発化している。財務省の統計によると、国内勢の対外株式投資額が足元で過去最高の勢いを示している。主役は公的年金や個人投資家だ。

このうち外国株ファンドの資金フローからはユーロ圏への資金流入がみられるという。

財務省が9日発表した1月の対外対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)によると、対外株式投資(株式・投資ファンド持分)はネットで1兆6189億円の取得超となった。2005年1月の統計開始以来、月間ベースで過去最高となる。取得額は4兆2520億円と2014年9月の4兆2879億円に次ぐ過去2番目の高水準となった。

内訳では、信託銀行(信託勘定)が7162億円の取得超となり、リーマン・ショック後に大幅買い越しが続いた08年10月─09年2月以来、7年ぶりの高水準。信託銀行経由の売買は公的年金などのフローを表すとされ、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や3共済などによる買いとの見方が多い。

GPIFは14年10月、外国株式の運用比率を12%から25%に引き上げる方針を表明。14年9月末の運用資産における外国株式の構成比率は17.41%にとどまっており、単純計算で9兆9000億円程度の買い需要が発生すると試算されている。

また、投資信託も6951億円の取得超となり、過去最高だった。「個人絡みの資金はおそらく2000億円くらいのイメージ。それ以外は信託銀行経由に近い投資主体ではないか」(松井証券・シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏)という。

投資信託協会によれば、個人投資家の待機資金とみられるマネー・リザーブ・ファンド(MRF)の純資産残高は、14年12月末で11兆1244億円と過去最高水準にあり、一部が外国株に流入したとみられている。

地域別では、ユーロ圏に国内資金が向かった公算が大きい。世界の主要株価指数の1月のパフォーマンス(現地通貨建て)では、独DAX指数<.GDAXI>がプラス9.0%、DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>がプラス6.5%。一方、米ダウ工業株30種<.DJI>はマイナス3.6%、日経平均<.N225>はプラス1.2%にとどまった。

大和証券・投資戦略部マーケットアナリストの熊澤伸悟氏は「主な欧米のオープンエンド型ファンドとETF(上場投資信託)の1月の資金流出入をみると、米国の3─4倍の資金が欧州に流入している。欧州中央銀行(ECB)の量的緩和決定で欧州市場の注目度が上がったうえ、値動きの軽さが資金を呼び込んだ」と指摘している。

(杉山容俊 佐野日出之 編集:田巻一彦)

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