石橋たたいて渡る日本株市場、来期業績確認までは慎重

個別株は物色されても……

ロイター
2月10日、世界や日本の経済は今年、緩やかながらも拡大が予想され、現在の円安水準が続けば、来期の企業業績は、増益が期待できるとの見方が多い。だが、発表がほぼ一巡した2014年10─12月期決算では事前予想ほどの増益とならず、株価も伸び悩んでいる。写真は、東証の株価ボード、2013年撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 10日 ロイター] - 世界や日本の経済は今年、緩やかながらも拡大が予想され、現在の円安水準が続けば、来期の企業業績は、増益が期待できるとの見方が多い。だが、発表がほぼ一巡した2014年10─12月期決算では事前予想ほどの増益とならず、株価も伸び悩んでいる。

5月末ごろの来期の業績見通しを確認するまでは「石橋をたたいて渡る」ような地合いが続きそうだ。

厳しい市場の業績評価

マーケットの評価基準の厳しさをうかがわせたのが、ダイキン工業<6367.T>の株価動向。9日に発表された14年4─12月期連結決算では、エアコンの海外販売が好調で売上高、利益ともに過去最高を記録した。だが、10日の株価は5%を超える下落となった。10─12月期の営業利益が市場予想に届かなかったことが嫌気されたという。

通期の業績予想を上方修正した日産自動車<7201.T>が素直に買われているのをみると、市場全体の期待値がそれほど高かったわけではないようだ。だが、決算はあくまで個別株の物色手掛かりにとどまっており、日本株全体を買い上げる材料(カタリスト)にはなっていない。

みずほ証券リサーチ&コンサルティングが集計した2月9日までの東証1部企業(除く金融)の4─12月期決算状況では、1254社中1025社(81.7%、時価総額ベースでは88.6%)が発表を終えた。15年3月期予想は、売上高が3.6%増と事前予想と変わらないが、純利益は8.0増%から5.9%増に引き下げらている。

決算発表前には、円安をてこに業績上方修正が相次ぎ、日本株も一段高を目指すとの見方もあったが、今のところ期待外れ。「原油安による多額の減損や円安による原材料価格上昇が利益を圧迫した企業もあり、期待ほど利益が伸びなかった」と内藤証券・投資調査部長の田部井美彦氏は分析する。

日本企業の「稼ぐ力」に依然不安

ドル/円<JPY=EBS>は昨年平均の110円を大きく上回る118円後半で推移しており、来期の増益シナリオが崩れたわけではない。16年3月期は原油安効果も加わり、15%程度の増益が期待できるとの見方もある。

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