高値銘柄は中長期の「理想買い」、低位株は短期値幅取りに徹する

二極化が鮮明な個別物色

古庄 英一
トヨタ自動車も20日に一時8099円まで買われ、2007年2月の上場来高値まであと251円に迫った(07年5月の決算説明会で記者に囲まれる渡辺捷昭トヨタ自動車社長、撮影:尾形文繁)

 19日の日経平均終値は1万8264円をつけて、2007年7月9日につけた終値を3円上回った。翌20日も続伸し、1万8000円台を固める展開に入った感がある。ITバブル期以来15年ぶりという見出しは大相場到来をハヤすが、一寸先は闇に変わりはない。

 3カ月前に安倍首相が解散総選挙を決めた時点も「日経平均2万円」の掛け声がマーケットにこだました。しかし、総選挙後に起きたのは、海外短期筋による先物主導の仕掛け的な動きで、日本株は値幅調整に襲われた。23日の週は、あらためて地合いの強さを問う正念場となる。円高進行やNYダウ下落で、持ち高調整が優勢だと、日経平均が7年半前の高値を上抜いた「お祭りムード」に水を差す。

 足元の相場を一言でいうと「真価」がふさわしいだろう。たとえば、サブプライムショックと同水準の高値銘柄と、東日本大震災以降の高値すら抜けない低位株との間では、マーケットの評価には大きな開きがある。

 ライバル間でも二極化は顕著だ。エアバック部品のダイセル(4202)とタカタ(7312)や、中小型液晶パネルのジャパンディスプレイ(6740)とシャープ(6753)がその典型だ。

 ダイセルやジャパンディスプレイは、この10年間に構造改革や経営革新を推し進めた成果のうえ、設備増強など好材料が株価を支援している。タカタやシャープは、構造改革も経営革新も生ぬるく先行き不安を払拭しきれずに市場から厳しい反発を受けたままだ。

 月足チャートで10年、20年のチャートを比べないと上値メドが見通せない銘柄は、慌てずに中長期視点でじっくりと押し目を狙っていけばよい。むしろいまだに東日本大震災以後の4年間につけた高値を抜けられない銘柄に短期の値幅取りの余地が残っている。

 足元はこうした銘柄が物色の矛先となる。ただ、タカタやシャープと同じく構造改革と経営改善の成果がみえない銘柄は、アヤ戻しにすぎない。むしろ値動きに一喜一憂せず成長期待銘柄を1単位ずつでも買い増す“理想買い”を勧めたい。

(=「株式ウイークリー」編集長)

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