焦点:広がる「日経平均2万円」の声、トリプルメリット追い風

先行き明るさ増す

ロイター
3月12日、日本株をめぐる環境が一段と改善。低金利、円安、原油安に、米国景気拡大や賃上げに伴う国内景気の回復期待が加わり、ファンダメンタルズの先行きに明るさが増している。写真は都内の株価ボード(2015年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 12日 ロイター] - 日本株をめぐる環境が一段と改善している。低金利、円安、原油安のトリプルメリットに、米国景気拡大や賃上げに伴う国内景気の回復期待が加わり、ファンダメンタルズの先行きに明るさが増している。

一方で需給面も不安は乏しい。年金、日銀など公的資金の買い余力が大きいほか、日欧の量的緩和で発生する余剰マネーがサポート要因になる。「海外年金など足の長い資金が入っている」(米系証券トレーダー)という。ユーロ建て日経平均の昨年末からの上昇率は20%を超え、足元ではユーロ圏から日本株への資金フローが観測されるとの指摘もある。

12日の東京株式市場で、日経平均は取引時間中に2000年4月21日以来、約15年ぶりに一時1万9000円を回復したが、市場関係者の多くは年前半にも2万円に到達するとみている。米利上げに伴う新興国リスクへの警戒感は今のところ高まっていない。市場関係者の見方は以下の通り。

<大和証券 日本株シニアストラテジスト 高橋卓也氏>

きょうの日経平均の上昇に寄与したのは、トヨタ自動車<7203.T>のベースアップ(ベア)に関する報道だ。賃金が上昇し、国内景気の足を引っ張っていた個人消費が回復するとの見方が、日本株のムードを明るくしている。

来期は4月から消費増税の影響がなくなるほか、原油安も寄与し、マクロ経済の環境が良い。ミクロでも国内企業業績の2桁増益が見込まれる。例年通りなら4月下旬から5月にかけた決算発表を機にいったん調整入りする可能性はあるが、今年はコーポレートガバナンス・コードの策定をにらみ、経営陣がROE目標などを掲げるケースも想定され、調整幅は小さいだろう。国内公的マネーが下支えするなか、海外投資家による日本株評価が高まり、日経平均は6月末までに2万円をタッチするとみている。

<りそな銀行 チーフストラテジスト 下出衛氏>

日本株は米国株ではなく、欧州株との連動性を強めている。日欧の中央銀行による量的緩和の影響が大きいが、1年後の予想PERなどバリュエーション面でみても割高な米国株に比べ、ドイツ株、日本株は出遅れている。企業収益のモメンタムをみれば日本株は最も割安であり、グローバルなホットマネーの受け皿になっている。日経平均は4、5月にかけて2000年4月に付けた高値2万0833円を試す可能性もある。

ただ、足元で動いているのは比較的短いゲームプランの資金だろう。世界景気の再加速などマクロ面がついてこないと、上昇一巡後に調整局面もあり得る。

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