新興株もそろそろ「あったかいんだからぁ~」!?

マザーズ指数は900ポイント回復

岡村 友哉
東証マザーズ市場も「よくここまできたものだ」(撮影:尾形文繁)

 日経平均株価がついに2万円台をつけた(注:2万円滞在時間2分程度)。「よくここまできたものだ」と菅官房長官まで感慨深げにコメントしていた。

 そんな先週、われらが新興株も東証マザーズ指数がひっそり900ポイントの大台(?)を回復していた。終値ベースでの900ポイント回復は1月8日以来3カ月ぶりのこと。官房長官風にいえば「よくここまできたものだ」である。

 マザーズ指数の昨年末終値は909.67ポイントであり、ようやく年初来の騰落率がプラスになったばかりという水準。日経平均は最近15年でもっとも高い値段になったが、マザーズ指数は2006年1月(ライブドアショック直前)の高値2799ポイントに対して3分の1以下に低迷している。

 たまに発生するマザーズ指数の前日比1%程度のリバウンドをみて、そろそろ新興株も“あったかいんだからぁ~”なる希望的観測的な見解が各方面で披露されてきたが、今のところ、お風呂あがりのアイスばりにあったかくない。ただ、需給分析に精通する日系証券の若手ストラテジストS氏は「あったかいんだからぁ~に期待していい」と指摘していた。今回は、われらが新興株市場の温暖化に期待し、S氏の見解を紹介したい。

 ここにきて、東証1部銘柄に限定すると、外国人が買い越しを示していることは周知のとおりだろう。2月は先物中心の買い越しで、月間ベースで現物の買い越し額約2000億円に対し、先物はその12倍の約2兆4000億円に上った。3月には月間で現物を約5000億円買い越し、4月第1週も約4400億円の買い越しを記録した。日本の現物株におカネを入れ始めている感のある外国人。その投資行動についてS氏は「新興株でも外国人のフローが変わってきた」と指摘する。

 顕著なのが東証マザーズ市場のようだ。マザーズ市場における外国人の投資行動については、「昨年の6月から今年1月まで月間ベースで8カ月連続売り越しだった」(S氏)。まさに「外国人が見向きもしていなかったマザーズ市場」といったところだが、「これが2月、3月と連続で買い越しになった。しかも、3月の月間の買い越し額は164億円で、これは2010年3月以来の大きさ」(S氏)というのだ。

 安値圏でマザーズ銘柄も一部仕込み始めている感のある外国人。こうしたフローの変化は、チャートだけで需給読みするチャーチストが見逃す“買いサイン点灯”なのかもしれない。

 今、マザーズ市場の売買代金は、12年からアベノミクス相場が始まって以降、最低の水準で推移している。一日の累計で1000億円に届かない日が大半だ。商い活発の目安となる「3000億円」の3分の1にも達しない。それだけに、外国人の売買が買いに傾くと、個人投資家が新興株のデイトレに熱狂するときに比べて格段にプラス影響が出やすいとも考えられよう。

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