4月米雇用者数が回復、失業率7年ぶりの低水準

非農業部門の雇用者数が22.3万人増

ロイター
 5月8日、4月米雇用統計は非農業部門の雇用者数が22万3000人増えた。写真はニューヨークの就職フェア会場を訪れた求職者。2012年10月撮影(2015年 ロイター/Mike Segar)

[ワシントン 8日 ロイター] - 米労働省が8日発表した4月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が22万3000人増え、3月の落ち込みから回復した。失業率は0.1ポイント低下の5.4%と、2008年5月以来約7年ぶりの低水準まで改善した。

経済が勢いを取り戻しつつあることを示しており、米連邦準備理事会(FRB)は想定通り年内に利上げを開始する可能性がある。

市場予想は就業者数が22万4000人増、失業率が5.4%だった。

3月の就業者数は8万5000人増に下方修正された。12年6月以来の低い水準だった。第1・四半期は、悪天候や米西海岸の港湾労働争議、ドル高、エネルギー企業の投資削減などで経済活動が低迷した。しかし、4月の雇用統計では1時間当たりの賃金も順調に上昇するなど、第2・四半期のスタートに当たり、経済には底堅さがあることを示した。

こうした中、FRBは利上げまで少なくとも数カ月は待つとみられる。ドル高やエネルギー企業の投資削減が成長を抑制しており、FRB当局者の中には経済の先行き見通しがより底堅いものになるまで待ちたいとの声もあるからだ。

キャピタル・エコノミクス(トロント)の首席米国エコノミスト、ポール・アッシュワース氏は、「雇用は夏にかけて一段と伸びる可能性がある」と指摘。ただ、「FRBが(7月4日の)米独立記念日までに利上げに踏み切る確信を深めるような明確な伸びではなかった」と述べた。

アメリプライズ・ファイナンシャル・サービシズのシニアエコノミスト、ラッセル・プライス氏も、前月の数字が下方修正されたことは「若干の懸念材料」となるとしている。

4月の失業率は、大半のFRB当局者が完全雇用とみなす5.0─5.2%に極めて近づいた。求職者を含めた働き手の割合を示す労働参加率は0.1ポイント上昇の62.8%となった。働き口がなくて就職を諦めた人や、正規雇用を望みつつもパートとして働く人を含めたより広範な失業率は10.8%で、3月の10.9%から低下。08年8月以来の低水準になった。

時間当たりの賃金の平均は0.03ドル上がり、前年同月比で2.2%増となった。伸びは緩慢だが、賃金増は個人消費を後押しする。経済全体にとって良い兆しとなる。

雇用者数を部門別にみると、民間のサービス部門が18万2000人増と大きく増えた。

原油安の影響で生産を減らしている鉱業部門は1万5000人減と4カ月連続のマイナスだった。資源開発サービス大手の間では、シュルンベルジェが前月、追加的に1万1000人の雇用削減を行うと発表。これで年初からの削減数は2万人となる。このほか、ベーカー・ヒューズ、ハリバートンも大規模な削減策を発表している。

ドル高の影響で3月が前月比横ばいだった製造業は1000人増えた。建設は4万5000人増、政府雇用は1万人増だった。

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