四季報発売前の1カ月がなぜお宝探しの大チャンスなのか

あれから18年、70冊を読破した男の「深イイ話」ー(50)

渡部 清二
四季報の予想数字と決算短信の数字をじっくり見比べると何がわかるのか……

 今回のコラムは「決算発表時こそ四季報を活用しよう!」というテーマでお伝えしたい。

 先週金曜日(5月15日)までにほとんどの上場企業が決算を終えた。ここから「会社四季報」3集(夏号)が発売される6月中旬までの約1カ月を、私は「空白の1カ月」と呼んでいるが、実はこの期間こそお宝探しの絶好のチャンスとなるのだ。なぜそう考えるのかについて説明したい。

 以前もお伝えしたが、上場企業の決算期は約70%が3月に集中している。その3月決算企業は、東京証券取引所の定める「決算期末から45日以内に決算発表すべし」という、いわゆる「45日ルール」もあり、5月上旬から中旬にかけて前期決算と合わせて今期の会社予想を発表する。

 それを受けて、証券会社の企業アナリストや四季報記者は鉛筆をなめなめ、今期あるいはさらに翌期の業績予想をどうするかをそれぞれ独自にまとめ上げていくのだ。会社四季報ではそれらが6月中旬発売の「夏号」に反映され、業績数字は前期実績値、今期予想、新たに出てくる来期予想の3期分が大きく入れ替わる。

 そのうえ、コメント欄もここから約1年の今期の状況について書かれるため、「夏号」は四季の中でも最も変化の大きい重要な号となる。つまり四季報夏号はよくも悪くも、内容が大きく変わる銘柄が続出する可能性が高いということだ。

 有望な銘柄という点では、四季報予想を大きく上回る数字を出してきた会社は、四季報夏号の今期業績予想数字も増額される可能性が高い。では個人投資家は、四季報夏号の発売や証券会社のレポートの発行を待たなければならないかといえば、そうではない。

 一昔前までは、個人投資家には手に入れにくかった決算数字も、インターネットの普及した今は誰でも簡単に見ることができる。ということは、誰でもちょっと手間暇さえかければ、多くの人が気づく前に先回りしてお宝銘柄を見つけることができるということなのだ。だからこそ「空白の1カ月」はお宝探しの絶好のチャンスなのだ。

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