中国景気減速を裏付けるデータがまた…

4月の新車販売台数は0.5%減

岡田 晃
4月の中国の新車販売台数は2月以来の前年同月比マイナスに

 中国経済の減速傾向を裏付けるデータがまた一つ明らかになりました。同国の自動車業界団体である中国汽車工業協会がこのほど発表した4月の新車販売台数は199万4500台で、前年同月比0.5%減少しました。

 マイナスとなったのは今年2月以来ですが、毎年1~2月の春節(旧正月)前後は統計のデータがブレやすくなるため、それを除くと2012年9月以来、2年7カ月ぶりとなります。ただその時のマイナスは、反日デモ激化で日系の自動車販売が大きく落ち込み、その影響で全体の台数も減少したためでした。今年4月はそうした特殊要因がないにもかかわらず、新車販売がマイナスとなったわけで、景気減速の影響が色濃くなってきたといえます。 

 4月の内訳を見ると、全体の8割を占める乗用車が前年同月比3.7%増と小幅の増加にとどまりました。消費者の購入意欲が停滞してきていることを表しています。一方、商用車は17.6%減と大幅に減少しました。これは、企業が業績悪化でトラックやバンなどを買い控えしていることを示しています。

 中国の新車販売台数はこれまで年々大幅に伸びてきました。09年に初めて米国を抜いて世界1位となり、その後も伸びを続けてきました。しかし14年に入って伸び率鈍化が顕著になり、今年4月にはついにマイナスとなったのです。

 新車販売は消費の代表格で、そのデータはどの国でも重要な経済指標です。その中でも、中国の新車販売台数の伸びは高度経済成長を象徴するデータとなっています。新車販売が鈍化・減少してきたことは、まさしく同国の高度成長が転機に立っていることを如実に物語っているといえるでしょう。

 こうした販売鈍化・減少に対応して、各社の値引き競争が激しくなっています。たとえば米ゼネラル・モーターズ(GM)は中国国内で主力車種の定価を最大で約100万円引き下げると発表しました。自動車業界ではメーカーが販売店に販売奨励金を出し、販売店がその分を値引きできるようにするのが普通で、定価を値下げし、しかもその具体的な値引き額を公表するのは異例のことです。

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