株主還元や中計など個別材料が支援、下値固めたディフェンシブ株に狙い

6月は上値限定で選別物色

古庄 英一
6月からコーポレートガバナンスコードが施行され、株主総会を控えた企業は株主還元の強化や中期経営計画策定に大わらわ

 6月相場に移行する。週明けは、2日が4月の毎月勤労統計、5日が景気動向指数速報値と重要な国内の経済指標が発表される。米国でも雇用関連の重要な統計が発表される。個人消費や景気先行きに対する市場のネガティブな反応をきっかけに相場が反落しかかねない。ギリシャ財政破綻やドル高への警戒リスクも外需系で高値更新中の銘柄にとっては懸念材料だ。

 ただ、米国株式市場が“セル・イン・ジュン”(6月に売ってしまえ)の反落局面入りをしたとしても、世界の主要マーケットに比べて相対的に割安な東京市場への影響は限定的だろう。為替が極端に円高に巻き戻さない限りは「小幅調整止まり」というのが市場関係者の多くの見方だ。

 よって日経平均株価は、「鉄鋼、非鉄、不動産など出遅れ銘柄の水準訂正高が続く」(中堅投資情報部幹部)ので、15年前の2000年4月12日につけた高値2万0833円21銭を抜き、月内2万1000円程度まで上昇余地があると声が多い。

 相場は、TOPIXや東証2部市場、新興市場すべてにおいて、個別材料に敏感な選別物色が強まるだろう。6月1日に政府が成長戦略の目玉に位置づける企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)が施行された。これに合わせて、3月期企業は定時株主総会を控え、株主還元強化や中期経営計画の発表が相次ぐ。新聞紙上に個別企業のニュース報道が出るので、支援材料となる。

 また、5月の大型連休前後に調整が入った好業績銘柄は、下値をすでに固めた医療・福祉関連のディフェンシブ関連のように、足元で外需系を利食った資金の受け皿として期待される。とはいえ、こうしたディフェンシブ銘柄も直近高値に届くかどうか。上値は限定的だろう。不祥事や業績修正で大きく値を下げた銘柄以外は、短期で手掛けにくいのが実際のところだ。

(株式ウイークリー編集長 古庄英一)
 

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