国民投票後の「ギリシャ問題」、日本株には買い場か?

6日の日経平均は427円安

清水 洋介
世界がギリシャの動向に注目している(写真:pixta)

 EU(欧州連合)の財政緊縮策は受け入れられない、というギリシャの国民投票の結果を受けて、日本の株式市場は大幅下落となった。世界中の株式市場の中で日本市場が最初に反応しなければならないが、為替が円高に振れたということもあり、売りが先行している。

 前週末には欧州市場などでも下げ渋り、欧州各国の債券が売られるということもなく、緊縮財政は受け入れられるとの見方が強かった。しかし、ふたを開けてみれば緊縮財政反対という結果だ。前週はギリシャ問題で大きく下押し、中国問題でさらに下げ幅が加速された。しかし今回、上海総合指数はそれほど下落しなかった。

 中国と日本、そして欧州や米国とはそれぞれ事情が異なる。ギリシャの緊縮財政受け入れ拒否はどこまで日本の株式市場に影響があるか? 前回コラムの通り、ギリシャがユーロを離脱するということにならなければ、あくまでも欧州域内での問題であり直接的な影響はほとんどないとみている。

ユーロ離脱の可能性と影響は?

 では、ギリシャがユーロを離脱するということはあるのだろうか。仮に離脱したとしても、ギリシャにお金がないという状況には変わらず、引き続きECB(欧州中央銀行)やIMF(国際通貨基金)が資金を用立てなければギリシャ国民は「食うに食えず」ということになるだろう。したがって、ECBやIMF以外の、例えば中国やロシアから資金が調達できるのでなければ、ユーロ離脱の道は選びにくいのではないかと思う。

 旧通貨であるドラクマの復活もいわれている。確かに現在の日本の「円安」と同じように、「ドラクマ安」となれば、欧州域内からの観光客などが増加し「インバウンド景気」となるという目論見ができないでもない。しかし、明日からすぐにユーロの使用を止めるということは現実的ではないだろう。そうなるとユーロ離脱は選択肢とはなりにくく、ギリシャの受け入れられる緊縮財政案を模索し、ECBやIMFからの資金供給が行われることになる。そうなれば、世界経済への影響は少ないはずだ。

 そもそもが「お荷物」となる可能性が高かったギリシャをユーロ圏内に取り込んだ時点で「安全保障上の問題」で欧州各国がギリシャの面倒を見ざるをえなかったということなのだから、この期に及んでギリシャも欧州各国も妥協点を見いだせないということは、国際社会での信頼度、ひいてはユーロの信頼度を揺るがせることになるかもしれない。

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