下値限定「買い安心相場」は、好調業界の中堅銘柄を仕込む

サプライズがあれば急動意も

古庄 英一
下値で拾うならやはりインバウンド関連株?(買い物をする中国人観光客、撮影:今井康一)

 ギリシャ、中国のダブルリスクが沈静化し、株式市況は、調整一巡後にあらためて高値更新モードに突入した感がある。「百貨店や鉄道といった真っ先に逆行高したインバウンド系と、軟調のままの輸出関連とで値動きを比べると、方向感はバラバラだ。長い目で見た時に下値で拾うのはインバウンド系のほうだと再確認した」と元証券幹部の個人投資家H氏は感想を漏らす。

 H氏のような分析力のある個人投資家は、5月、6月と押し目らしい押し目が来ない相場でイライラが募っていた。元来、逆張り志向が強いからだ。だから7月に入ってギリシャ、中国と相場を冷やす要因が重なった足元は、保有銘柄を入れ替るチャンスと身構えていた。

 こうした逆張り投資は、来週から始まる決算発表シーズンで功を奏すだろうか。答えはイエス。7月10日、今16年2月期の第1四半期決算時に通期見通しを増額修正したCSP(9740)を例にとって理由を説明したい。

 CSPは、13日から17日の5営業日で約15%上昇した。実は、小職が編集長を務める「株式ウイークリー」では、4月13日号で注目したが、この3カ月間の上値は重かった。あらためて、四季報オンラインの「厳選注目株」で7月15日に取り上げたら、タイミングよく17日もザラ場で年初来高値を更新した。

 CSPのような警備サービスは、サイバーセキュリティ、インバウンド、五輪と旬のテーマに関連づけられる業種だ。大手のセコム(9735)ALSOK(2331)の陰に隠れた地味な銘柄で、業績見通しが保守的なことが人気薄の要因だった。が、増額というサプライズを機に一気に業績拡大への期待が高まって、彗星のごとく輝き出した。

 こうした彗星のように輝き出す可能性を秘めた中小型株は、好調な業界に必ず1つや2つはあるはずだ。拾うとすると、CSPのような最低購入代金が15万円以下だと手掛けやすい。なるべく手垢がついていない銘柄のほうがよいが、出来高を伴って動意づいてしまった銘柄でも上値を十分に追えるだろう。

 7月17日の相場で上昇率(デイリー)上位に顔を出していた銘柄で該当するのは、日本ビューホテル(6097)駅探(3646)ヒト・コミュニケーションズ(3654)三栄建築設計(3228)といったところだろう。

(「株式ウイークリー」編集長 古庄英一)

 

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