高値目前の日本株に冷水、人民元切り下げで利益確定売り

インバウンド消費に懸念が台頭

ロイター
8月11日、18年ぶり高値を視界に捉えていた日本株に冷や水が浴びせられた。中国が人民元を約2%切り下げ、いわゆるインバウンド消費への懸念が台頭。小売業など関連株が下落した。都内で6月撮影(2015年 ロイター/Thomas Peter)

[東京 11日 ロイター] - 18年ぶり高値を視界に捉えていた日本株に冷や水が浴びせられた。中国が人民元を約2%切り下げ、いわゆるインバウンド消費への懸念が台頭。小売業など関連株が下落した。企業業績の拡大期待は根強く、単なる利益確定売りとの指摘もあるが、過熱感も強かった銘柄が多かっただけに、調整幅も大きくなっている。

高値から一時350円下落

まさに「冷や水」だった。11日午前の市場で、日経平均<.N225>は2万0946円まで上昇、約18年8カ月ぶりとなる高値水準にあと6円まで接近した。しかし、午前10時過ぎに人民元の切り下げが明らかになると一気に軟化、一時350円を超える下落となった。

人民元切り下げで中国の輸出産業が回復し、中国の景気が持ち直せば日本企業にとっても悪いことではない。人民元建ての貿易契約も少なく、日本の輸出入への影響は限定的だ。それよりも需要や投資が回復してくれた方が日本企業にとってメリットがあるだろう。

それにもかかわらず、ここまで株価反応が大きくなったのは、日本株に過熱感が強かったためだとの見方が多い。

年初から前日までの上昇率は、日経平均が19.2%上昇。米ダウ<.DJI>はマイナス1.1%、独DAX<.GDAXI>はプラス18.3%と、日本株がトップ。17日発表予定の4─6月期国内総生産(GDP)はマイナス成長との予測が多いなかでの株高に、市場でも「ちょっとやりすぎ」(国内証券)との声が多くなっていた。

個別でみて大きく下げたのは、資生堂<4911.T>やコーセー<4922.T>、三越伊勢丹ホールディングス<3099.T>などインバウンド消費関連株。人民元が下落し、相対的に円が高くなれば、インバウンドを支えていた円安効果がはく落するとの見方からだ。

だが、各銘柄の予想株価収益率(PER)が33─114倍と日経平均の16倍台後半を大きく上回り、過熱感が強くなっていたことも特徴だ。

フィデリティ・ソリューションズの10日付リポートは、日本市場を選好しているとしながらも、最近の株価上昇によって、日本株のオーバーウエート幅を縮小させたことを明らかにしている。

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