9月2日マザーズ上場のセレクトショップ、STUDIOUSの経営感覚

谷正人代表取締役CEOに聞く

鈴木 雅幸
9月2日、東証マザーズに新規上場するSTUDIOUS(ステュディオス)。「勉強好きな」という社名のとおり、堅実にビジネス感覚を研ぎすます経営スタイル。センスや感性を重視する同業他社からは異色企業に映るという。事業の2本柱は国内TOKYOブランドに特化したセレクトショップ・STUDIOUSと、プライベートブランド(以下、PB)のUNITED TOKYO。創業7年目で22店舗(今期末予定)を出店、資金はすべて自己資金で賄う。将来は国内有力ブランドを買収し、アジアのLVMH(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)を目指すという。若干32歳の谷正人代表取締役CEOに今後の成長計画について聞いた。

ーー「日本発ファッション・スタイルを世界へ」との経営理念に込めた思いは。

(撮影:梅谷秀司)

 海外から見たとき、日本発アパレルの存在感は小さい。メイドインジャパンの服が世界の中で目立っていない。日本の家電製品のように世界から認められる存在に、メイドインジャパンのファッションもなってほしい。日本の有力なデザイナーが海外のトップメゾンのブランドのデザイナーに当たり前のようになる日が来てほしい。そのために、われわれが先頭に立って挑戦していきたい。

ーーメイドインジャパン、日本製のブランドにこだわるのはなぜですか

 小さい頃に米国に住んでいて、日本に根差した職業に就きたいと考えていた。自分は日本人。だから日本を世界にアピールしたい。過去20年間で日本のファッションブランドは質量ともに伸びてきた。そして、顧客もバリューで選ぶ時代になった。費用対効果の高いモノを選ぼうとすれば、必然的に海外ブランドより日本ブランドを着ることになる。

ーー今回上場に踏み切る狙いは。

谷正人社長(撮影:梅谷秀司)

優秀な人材を確保したいとか、上場企業のほうが資金面や情報収集でメリットが多いといった理由もあるが、本当の狙いは別にある。日本のアパレル業界の社会的地位を向上させるため、当社が若くて勢いのあるリーディング企業になることだ。そのための上場と考えている。表層的には花形業界と思うだろうが、今、アパレル業界の販売員になりたいと思う優秀な学生は、なかなか集まらない。なったら心配するという親もいるかもしれない。でも、かつてはIT業界やゲーム業界もそう見られていたが、有力な企業が育ち社会的地位を上げた。アパレルでも同じマグマが必要だ。

ーーセンスや感性、直感が重視されがちなアパレル業界で、経営感覚を強く意識した企業と言われています。

 もちろんアパレル業界は最終的にクリエーションとかアイデアが決定づける部分はある。しかし、それを正当化させるためにはしっかりとしたビジネス感覚や数字の裏づけが必要となる。経営感覚を持たないと、せっかくの感性も使いこなせない。いくらブランディング重視で出店しても3年後に店が閉鎖されるのでは一番のイメージダウンになる。

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