買うも買わぬも、郵政上場を10倍楽しむ法

あれから18年、71冊を読破した男の「深イイ話」(62)

渡部 清二
巨大企業ゆえに成長性はなく面白みはないとされるが、そもそもなぜこうも巨大化できたのか(東京駅前に立つJPタワー、撮影:尾形文繁)

 明日9月10日、東京証券取引所は日本郵政グループ3社の上場を正式に承認する見通しである。特に問題がなければ、日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の3社は11月4日に東証に上場する予定だ。

 私はこの郵政民営化の流れを『超大型3部作!日本郵政民営化』という映画を見るかのようにとらえている。各題目を四季報っぽい言葉を使って表現すると、

第1部「雌伏編」:郵政選挙から上場までの道のり
第2部「飛躍編」:上場から政府保有株完全放出までの大変革
第3部「自立編」:完全民営化後の日本郵政

 といったイメージになる。このうちの第2部「飛躍編」が明日、いよいよ封切りされる。日本郵政グループ3社が完全民営化に至るまでの激動の時代に突入するシーンであり、この大作の最も波乱万丈で面白いストーリー展開が予想される場面だ。日本郵政株に投資するしないはともかく、これからいちばん盛り上がるシーンを前に、無関心でいるわけにはいかない。

 もっとも、2005年の「小泉劇場」と言われた郵政選挙で、国民は民営化の賛否を投票している。その意味ではこの超大作の第1部は全員が観賞したわけであり、続編が気になる方もいるだろう。このコラムでは第2部「飛躍編」を10倍楽しむために、これから数回に分けて日本郵政について書いてみたいと思う。

どこを切っても日本一

 今回の日本郵政グループの上場についてメディアは、「今世紀最大の上場案件」とか「巨鯨の登場」などとはやし立て、かつてないスケールの案件であることを伝えている。事実、どの数字を見ても、上場会社として「日本一」なるものが目立つ。

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