アングル:VW問題、ドイツ経済にギリシャ危機以上の打撃

大量の人員削減不安高まる

ロイター
9月23日、独フォルクスワーゲン米排ガス規制逃れはドイツの産業界や政界を揺るがしており、アナリストの間からは欧州随一のドイツ経済にとって最大の脅威になりかねないと危惧する声も。写真は同社ロゴ。ドイツのヴォルフスブルクで22日撮影(2015年 ロイター/Axel Schmidt)

[ベルリン 23日 ロイター] - 独フォルクスワーゲン(VW)の米排ガス規制逃れはドイツの産業界や政界を揺るがしており、アナリストの間からは欧州随一のドイツ経済にとって最大の脅威になりかねないと危惧する声も出ている。

VWはドイツ最大の自動車メーカー。雇用も最大級で国内の雇用者数は27万人を超え、部品納入業者も加えればさらに膨らむ。しかし米当局の排ガス規制試験での不正が明らかになって23日にはウィンターコーン最高経営責任者(CEO)が辞任に追い込まれたことから、アナリストはドイツ経済への影響を推し量り始めた。

INGのチーフエコノミストのカルステン・ブルゼスキ氏は「突如としてVWはドイツ経済にとってギリシャ債務危機を凌ぐ下振れリスクになった」と指摘。「VWの北米での売上高が今後数カ月で落ち込めば、その影響はVWだけにとどまらずドイツ経済全体に及ぶだろう」とした。

VWの昨年の米国での販売台数は約60万台で、全世界の販売台数(950万台)の約6%に相当する。

米環境保護局(EPA)はVWに最大180億ドルの罰金を科すとしている。これは同社の昨年の営業利益を上回る。

VWの手持ちのキャッシュは210億ユーロ(240億ドル)に上り、罰金を支払って余りあるが、それでも今回のスキャンダルで大量人員削減の不安が高まっている。

ドイツ政府にとって大きな懸念はダイムラーやBMW など他の国内大手への影響の波及。ただ今のところ両社の不正を示す材料は出ていない。

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