TPP不調なら関連銘柄は反落、インバウンドは週末待たず一巡か

小売りチェーン決算ラッシュで出直り余地

古庄 英一
エービーシー・マートは決算発表を待たず中国の国慶節入りでインバウンド銘柄として再び矛先が(撮影:今井康一)

 来週は7日にローソン(2651)、8日にセブン&アイ・ホールディングス(3382)など11月期や2月期の小売りチェーン各社が四半期決算を相次ぎ発表。堅調な業績推移を好感した買いが集まりそうだ。

 「国慶節」の長期休暇を日本各地で過ごす中華系観光客の姿が目立っており、インバウンド(訪日外国人)関連への連想買いが入っている。ただし、これらの小売りチェーン銘柄は、上値メドに達すれば一巡しかねない。決算を6日に発表する良品計画(7453)と7日発表のエービーシー・マート(2670)は好反発したものの出直り余地がありそうだ。ただ発表後に押し目を待ってからでも遅くないだろう。

 こうした中で、日経平均の寄与度が大きい外需系の値ガサ株は、中国など新興国景気の減速で業績悪化懸念が横たわる。TPP(環太平洋経済連携協定)の妥結交渉が不調に終わった場合、自動車や商社、食品などの大型株は失望売りで、先週の上げ幅を帳消しにするかもしれない。買い向かう姿勢には慎重さが求められる。12月期と3月期の四半期決算は10月下旬から本格化するので、景気敏感株はやはり業績不安が解消されるタイミングを待ってから手掛けたほうが無難だ。

 ところで1カ月後の11月4日は日本郵政(6178)かんぽ生命保険(7181)ゆうちょ銀行(7182)の日本郵政グループ3社の上場日だ。公募に応募できるブックビルディングが始まるので、需給悪化が見越される。そこで政府と日銀が近く株価下支え策を打ち出すとの思惑が浮上している。公的マネーが需給悪化を和らげる場面があれば、下値を支える要因となりうるからだ。

 追加の金融緩和期待によって、地銀やリース、不動産デベロッパーまで幅広い金融・不動産株の値動きが活発化。2日の全市場で上昇率トップだった福岡中央銀行(8540)のように株価指標が超割安な中小型銘柄は値を飛ばしそうだが、的中して好反発したとしても、超短期の売り買いとの割り切りが必要だろう。

(『株式ウイークリ』ー編集長 古庄英一)

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