「海外勢買い増し意向だが、米・中次第で1万5000円まで調整も」

宮島秀直ストラテジストに聞く

丸山 尚文
8月中旬以降の日本株の調整局面でも大きな影響力を持っていた海外の機関投資家。その後、彼らの投資戦略に変化はあるのか。今後の株価の見通しや注目セクターについて、パルナッソス・インベストメント・ストラテージーズの宮島秀直チーフ・ストラテジストに聞いた。

ーー世界の機関投資家の動きは。

パルナッソス・インベストメント・ストラテジーズの宮島秀直チーフ・ストラテジスト(撮影:尾形文繁)

 中国株のバブル崩壊が世界的な相場の波乱につながり、海外機関投資家は、それまでに相対的に好パフォーマンスを上げていた日本株を売ることで利益を確保する動きをした。さらに、株価が下がる過程で、プログラム取り引きを行っているファンドが、値下がりを拡大させた。また、サウジアラビアをはじめとするオイルマネーが、原油の値下がりによる財政悪化を補填するために日本株を売るなど、幅広い投資家に売りが広がったようだ。

 ただ、9月初旬に行った海外投資家に対する10~12月の投資方針の調査では、欧州株、日本株に対してはほとんどの投資家が買い増しの意向を示した。一方、米国、アジア、新興国に対しては削減する意向を持っている。また、6月初旬の調査と比較すると、欧州の買い増し意向が高まったのに対し、日本は若干、買い増し意向が低下している。欧州情勢が相対的に安定してきたことと、中国リスクに対する影響度の低さで、日本株より若干、優位に立ったと思われる。

セクターではエネルギー関連を買い増し

 9月以降の日本株のセクター別投資スタンスでは、エネルギーを買い増し、素材、一般産業は現状維持と、景気敏感株にはポジティブな一方、一般消費財、生活必需品、ヘルスケアのディフェンシブ株は割高感からネガティブだ。

ーー日経平均株価の今後の見通しは。

 2015年内での日経平均2万円回復は厳しいだろう。場合によっては1万5000~1万6000円までの調整も考えておく必要がありそうだ。

 日本市場に影響を与える外部要因の1つである中国はどうか。株式市場は大幅な調整が進んでおり、ここからさらに大きな落ち込みはないだろう。ただし、10月半ばに行われる中国共産党の中央委員会第5回全体会議(5中全会)で打ち出される景気対策に新味がないと、失望売りが出る可能性がある。そうなると、中国景気のさらなる減速もあって日本への影響も出そうだ。

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