特殊陶業の呼び名はなぜ「ハゲ」だったのか、別称の謎に迫る!

あれから18年、72冊を読破した男の「深イイ話」ー(65)

渡部 清二
東洋のマチュピチュと呼ばれる愛媛県新居浜市の別子銅山遺跡。ここが住友金属鉱山の祖業の地だった

 2015年のノーベル物理学賞はまたもや日本の研究者が受賞するという快挙を成し遂げた。研究内容は素粒子ニュートリノに質量がある証拠を見つけたというものだが、そこで使われた「スーパーカミオカンデ」という観測装置にも注目が集まっている。

 この観測装置は1996年に完成したもので、直径39.3メートル、高さ41.4メートルの円筒形の巨大タンクと、その壁に設置された浜松ホトニクス(6965)製の光電子増倍管と呼ばれる約1万3000本の光センサーで構成され、さらにタンクは5万トンの超純水で満たされている。これほどの巨大さでも次の研究にはその20倍の規模の装置が必要ということで、後継の「ハイパーカミオカンデ」の建設構想も浮上している。

現在も操業中の神岡鉱山

 ところで「カミオカンデ」という名称だが、これは装置が岐阜県飛騨市「神岡鉱山(かみおかこうざん)」内の地下1000メートルに位置していることから、神岡鉱山の「カミオカ」から取ったものとされている。一般の人には聞きなれない言葉かもしれないが、株式市場に携わるベテラン証券マンにとっては「カミオカ」は非常に聞き慣れた言葉で、それは証券業界では三井金属(5706)のことを「カミオカ」と別称で呼んでいたからだ。

 実は証券業界ではかつて各銘柄に対し、それぞれ愛称のような別称をつけて呼ぶ習慣があった。三井金属の別称の「カミオカ」もその一例で、ほかにも創業者の名前だったり、設立当時の社名または事業だったり、創業の地名だったりといろいろなパターンが存在していた。

 そのような別称がついた銘柄の中には、別称そのものが会社の生い立ちや歴史を表すものもあり、「四季報オンライン」の「四季報アーカイブ」(過去の四季報を創刊号から見ることができる有料サービス)を活用して、過去を確認しながら深掘りしてみると、その銘柄の今まで知らなかった側面を知ることができ非常に面白い。そうした知識は、会合や宴会でのちょっとした小ネタになり、雑学王として人気者になるかもしれない。

 そこで今回のコラムでは、別称がついている銘柄の事例をいくつか挙げ、四季報アーカイブを使って歴史をさかのぼり、別称がついた背景を調べてみたい。

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