4倍、5倍は当たり前、大バケ株は「中興の祖」で買う!

あれから18年、72冊を読破した男の「深イイ話」ー(66)

渡部 清二
株価を4倍にしたカルロス・ゴーン会長兼社長は日産の中興の祖か(東京モーターショーで 撮影:鈴木紳平)

 「第44回東京モーターショー2015」が東京ビッグサイトで10月30日から11月8日まで一般公開されている。今回のモーターショーの目玉は、自動車各社が力を入れる「自動運転車」で、中でも日産自動車が世界に初公開した、自動運転技術を搭載したコンセプトカー「Nissan IDS Concept」が注目を集めている。

 このコンセプトカーの特長は人口知能(AI)を搭載していること、自ら運転するモードと自動運転のモードが選べること、そして自動運転モードになるとステアリングがインストルメントパネルに格納され、代わって大型モニターが出現するという、インテリアがトランスフォームする点だろう。

 その一方、日産自動車(7201)に43.4%出資する筆頭株主のルノーに対しては、来春フランス政府が保有する議決権を増やす予定で、フランス政府の関与が日産自動車の経営にまで及ぶのではとの懸念が浮上しており、カルロス・ゴーン最高経営責任者の発言も話題になっている。

 このような資本関係になった背景を過去の『会社四季報』記事で振り返ると、1990年代後半の日産自動車は「業界第2位、リストラや外資との提携模索し生残りに必死」(99年2集【特色】欄コメント)な危機的な状況にあった。そこで、「ルノーと資本提携、36.8%出資。手元資金除いた連結有利子負債は今期末2.4兆円計画(前期末2.9兆円)」(99年3集コメント)のように、ルノーとの資本提携に踏み切り、有利子負債の削減を急いだ。その後、「ゴーン最高執行責任者体制が始動、10月再建案提示」(99年4集コメント)という流れから、ゴーン改革といわれた再建策が実行されたのだ。

 それにより純利益は2000年3月期6844億円の赤字から、6年後の06年3月期には1兆円以上の収益改善を見る過去最高純益5180億円をたたき出すV字回復を遂げ、その間の株価も400円前後から高値まで約4倍に上昇した。00年3月期約6兆円だった売上高も、今期は12.1兆円と倍増する予想になっている。

 ルノーとの資本提携が正しかったかどうかの議論はさておき、業績をV字回復させたという点では、将来カルロス・ゴーン氏は日産自動車の「中興の祖」と呼ばれるかもしれない。

 ところで「中興の祖」とは何か。その言葉を調べてみると、危機的状況や停滞した状況の中で政権や運営を担当した統治者や経営者のうち、その停滞した状態を再び盛り上げ、回復を達成するなど多大な功績を残し、のちに歴史的評価をされた者とされている。

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