企業の円安感応度低下、本業好調の精密株が高い 物色傾向に変化

アベノミクス相場の変化を暗示か

ロイター
11月13日、日本企業の円安感応度が低下してきた。同時に起きているのは、本業が好調な企業を物色する動きだ。都内で2011年8月撮影(2015年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 13日 ロイター] - 日本企業の円安感応度が低下してきた。同時に起きているのは、本業が好調な企業を物色する動きだ。直近では精密機器セクターの株価上昇が目立っている一方、円安メリット享受の自動車や電機株への買いは鈍い。「円安と株価」の位置付けが大きく変わる前兆と見ることもできそうだ。

為替効果薄い精密機器が急伸

 東証の直近1カ月間の業種別パフォーマンスで、上昇率トップは精密機器<.IPRCS.T>の17.6%。けん引したのはテルモ<4543.T>(22.1%上昇)やオリンパス<7733.T>(24.6%上昇)など。両社とも9月中間期の業績が好調だったことが、買い材料となった。

 テルモは海外のカテーテル事業や脳血管事業が堅調。9月中間期の営業利益は前年同期比18.5%増の391億円と、当初計画の310億円から上振れた。

 オリンパスも内視鏡など医療分野が伸び、中間期営業利益は同30.3%増の500億円。従来予想の450億円を上回り、発表翌日の株価はストップ高まで上昇した。

 外需関連に位置付けられる精密セクターだが、円安メリットはそれほど大きくない。テルモの場合、2011年に買収した米社のドル建てのれん償却費がドル高進行で膨らみ、上期は為替が営業利益を押し下げる要因となった。

 ニコン<7731.T>は前年同期よりユーロ安/円高が進行したため、上期営業利益に対し、為替の差益損はマイナスに作用している。

 精密機器では本業が堅調であることに加え、キャッシュリッチな企業が多く、株主還元期待も高い。実際に中間期決算の公表に合わせ、HOYA<7741.T>は自社株買いを発表したほか、島津製作所<7701.T>も配当予想を上方修正するなど、業績好調な企業が目立つ。

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