12月IPO銘柄の初値&セカンダリー動向を大予測!

年末相場の季節的特徴

西堀 敬
東京証券取引所の様子(撮影:尾形文繁)

  いよいよ12月。2015年のIPO(株式新規公開)数は、93社となりそうだ。例年IPOは12月に集中する傾向があり、東証は主幹事証券会社にそうならないよう指導していた。にもかかわらず、結果として12月に集中することは避けられなかった。とはいえ、12月のIPO数は昨年の28社から今年は19社まで減っており、東証と主幹事証券の努力の跡は見える。

 12月3日までにIPOした74銘柄の初値騰落率は+87%。昨年の77銘柄、初値騰落率の+91%に徐々に迫ってきている。

IPO銘柄の初値形成のポイント

 IPO銘柄の初値形成には、いくつかのポイントがある。

 まず、IPO株に投資する市場参加者の投資手法の違いを認識することが大切だ。IPO投資とひとまとめにされがちだが、公募・売り出し株を入手するのは対面営業の大手証券会社の上得意客で、初値を付ける投資家はネット証券に口座を持つ個人投資家が多い。それぞれの狙いは、まったく異なる。

 公募・売り出し株を手に入れた投資家は初値売りでキャピタルゲインを狙うが、初値を買う投資家はトレーダーで需給が軽く、値動きがよい銘柄を狙う。後者の投資家の動きがそのまま初値形成につながることになる。

 資金調達額が大きい銘柄は、上場日から公募・売り出し株を買った投資家の売りが一巡するまで、売り優勢となる。初値を買う投資家にしてみれば、買っても、買っても、売りが出てくるような銘柄は御免こうむりたいと敬遠する。また、花の蜜を求める蝶のように、個人トレーダーは同じ銘柄にとどまらず、目先に新しい銘柄が出てくるとそちらに場所を移してトレーディングする習性がある。

 上場市場別で見ると、初値騰落率の高さは、マザーズ>ジャスダック>東証1部・2部だ。次に、公募、売り出しの資金調達額が小さいほど、初値が高くなる傾向にある。

 では、今後上場するIPO銘柄の初値はどうなるだろうか? 12月は、同日に複数の銘柄がIPOする日が6回ある。2銘柄、3銘柄の同日上場となった場合、初値は市場と調達額で明暗を分けることになりそうだ。

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