きょうの動意株

井上工は最安値売り気配、破産手続開始決定で上場廃止

 井上工業(1858・東2整理)は、寄り付きから売り物が殺到し3円安の1円売り気配と急続落し10月6日につけた上場来安値3円を下抜いている。前日16日に東京地方裁判所に破産手続開始を申立て即日、開始決定を受けたと発表したことが引き金となっている。東京証券取引所は、上場廃止基準に該当するとして17日に整理ポストに割り当て、10月31日に上場を廃止する。破産手続開始申立ては、9月24日払い込みでアップル有限責任事業組合を割当先に実施した第3者割当増資で調達した18億2000万円のうち、15億2000万円を同社従業員が第3者に社外流出させていたことが発覚、取引債務や手形決済のための資金繰りのメドが立たなくなったとして、子会社のフォレストを含め取締役会決議された。負債総額は、フォレストの9億4791万円と合わせて125億1577万円に達する。同社は、首都圏でのマンション建設を積極展開していたが、サブプライムローン問題を背景とする不動産市況の悪化で業績が急悪化、今3月期第1四半期の四半期報告書には、運転資金不足、支払債務履行困難として継続企業の前提に関する重要な疑義があると注記され、さらに経営破たんしたシーズクリエイト向けの債権取りたて不能も発生、株価は急落した。今年1月には前社長が信用取引の担保に差し入れていた同社株式が市場流出し大幅安となり、3月の1000万株の自己株式取得で急反発した経緯もある。2008年に入って上場企業の倒産は、上場廃止後の1社を含め同社で25社を数えることになる。

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