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実質GDPは年率換算でプラス0.7%、1次速報から下方修正、在庫取り崩しで消費支える【2012年4-6月期GDP2次速報】

 内閣府が10日発表した2012年4-6月期の国内総生産(GDP)の2次速報値は、物価変動の影響を除いた実質ベースで前期(12年1-3月期)比プラス0.2%、年率換算でプラス0.7%となり、4四半期連続でプラスを維持した。しかし、1次速報値(8月13日発表)は前期比プラス0.3%、年率換算同プラス1.4%であり、下方修正となった。民間在庫の下振れなどが影響した。

 1次速報値からの改定を項目ごとにみると、民間需要が前期比プラス0.2%(1次速報値はプラス0.4%)で下方修正となった。寄与度で見ても、1次速報の0.4%ポイントから、0.2%ポイントと引き下げ要因となった。

 内訳は、民間住宅が同プラス0.9%(同プラス0.8%)で1次速報値比上振れ。ただし、寄与度への影響はほとんどなし。一方、民間企業設備は同1.4%(同プラス1.5%)とわずかに下振れたが、これも寄与度での影響はほとんどなかった。また、民間在庫品増加は寄与度で見て、0.2%のマイナス寄与(同マイナス0.0%)となり、最大の下方修正要因となった。民間最終消費支出は前期比0.1%で、1次速報値と変わらず、したがって、寄与度も0.1ポイントで同じだったが、「在庫を取り崩しながら消費を支えている状態」(内閣府経済社会総合研究所)で、エコカー補助金の終了に向けて、自動車の生産量などを絞り、在庫消化を行っていることが背景にあると考えられる。

 

 公的需要は前期比プラス0.5%(1次速報値はプラス0.6%)で下方修正となり、寄与度も0.1%ポイントから、0.0%ポイントに下方修正となった。公的固定資本形成が同プラス1.8%(同プラス1.7%)で上方修正だが、寄与度は0.1%ポイントでほとんど変わらず。一方、政府最終消費支出が同プラス0.2%(同プラス0.3%)に下方修正となり、寄与度も0.1%ポイントから0.0%ポイントに低下した。医療費支出低下が主な理由という。

 外需は財貨・サービスの輸出、輸入とも1次速報と変わらず。輸出が前期比プラス1.2%と伸び悩み、寄与度はマイナス0.1%ポイント。ヨーロッパ向けの弱含みに加え、アジア向けも伸びが鈍化している。一方、輸入は同プラス1.6%で、寄与度はマイナス0.3%ポイントだった。財貨・サービスの純輸出の寄与度はマイナス0.1%ポイント。

 総合的な物価の動きを表すGDPデフレーターは、前期比マイナス0.4%(1次速報値はマイナス0.5%)、輸入品目の動きを除いた国内需要デフレーターは同マイナス0.5%(同マイナス0.5%)で、なおデフレ基調が続いていることを示した。

 構造としては、1次速報と変わらない。依然として復興予算執行のプラスの影響はあるものの、国内民間需要は減速している。また、欧州経済の落ち込み、中国や米国の経済の減速から、外需も振るわず、第1四半期からは大きく後退した。生産が鈍化していることから、第3四半期も景気の減速、悪化が予想される。

(小河眞与=東洋経済オンライン)

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