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【今週の相場&注目銘柄】ギリシャ情勢懸念からリスク・オフの流れが継続する中、増配銘柄に注目

 21日の東京株式市場は、日経平均株価は前週末終値比22円58銭高の8633円89銭、TOPIXは同0.39ポイント安の725.15で引けた。東証1部の出来高は15億0965万株、売買代金は8656億3600万円と薄商いだった。

 前週末の米国市場は、ギリシャでの再選挙決定による情勢の深刻化、欧州債務危機の拡大懸念を受けて、ダウNYの終値が1万2369ドル38セント(前日比73ドル11セント安)と6日続落、1月上旬以来、約4カ月ぶりの安値となった。ナスダックも終値2778.79(同34.90ポイント安)で5日続落だった。ナスダック上場で注目を集めたフェイスブックの終値は公募・売り出し価格を若干上回る38.23ドルにとどまり、市場の期待を下回る結果となった。本日の寄り付き前の外資系証券9社ベースの注文動向は、売り1560万株(136億円)に対して買い1120万株(103億円)で、株数ベースでは差し引き440万株の売り越し(6営業日連続の売り越し)、金額ベースでも売り越しだった。

 こうした流れを受けて、本日の日経平均は小幅反発で寄り付いた後は、8600円台後半を中心とする小幅なモミ合いが続き、そのまま取引を終えた。東証1部の値上がり銘柄数は958銘柄、値下がりは587銘柄、変わらずは132銘柄だった。業種別では値上がりは保険、水産、不動産、ガスなど13業種、値下がりは証券、輸送用機器、銀行、空運など30業種だった。個別銘柄ではアーク、アオイ電子、ヤマザキなど小型材料株が値上がり率の上位に並んだほか、ファナック、ソフトバンク、ファーストリテイリングなどが上昇。一方、シャープ、京セラ、コマツなど輸出株は下落した。

 会員向けの「株式ウイークリー」誌最新号(5月21日配信号)では、ギリシャ情勢や為替相場などの先行きが不透明であることから、リスク・オフの流れが継続すると予想。前号に引き続き、増配方針を明らかにしている好業績の割安な銘柄を中心に6銘柄を取り上げている。取り上げた6銘柄のうち、5銘柄が小幅上昇で引けた。カーエアコンコンプレッサーのサンデン(6444)は前期の大幅減益から一転して12倍増益を見込んでおり、2.5円増配の予想を発表済み。本日は一時9円高(3.1%高)。また、出店加速で業績続伸が見込まれるクオール(3034)は一時19円高(2.7%高)と堅調だった。

 今週の東京株式市場では、まず注目は23日のEU非公式臨時首脳会議でギリシャ問題に対する前進が見られるか否か。22日-23日には日銀金融政策決定会合が予定されているが、こちらは新たな金融緩和策への期待は薄い。日経平均は1月中旬からの上げ幅を帳消しにする急落で、PER、PBRなどの株価指標面、騰落レシオなどのテクニカル指標面からは「売られすぎ」の水準に到達している。流動的なギリシャ情勢と今後の相場反騰の時期をにらんで、安値圏にある良好な収益見通しの銘柄を中心に選別物色の動きが一段と強まっていきそうだ。

(「株式ウイークリー」編集長 本多 正典)

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